IT企業の採用担当者から「欲しい人材」についてお聞きする機会が多いですが、その際100%言われることが、「コミュニケーション能力の高い人材がほしい」と言うことです。若手SEの募集の場合など、経験スキルが少し不足していても、コミュニケーション能力を優先させたい、と仰る企業もあります。
転職マニュアル等にも「コミュニケーション能力を重視される」という情報はたくさん掲載されていますし、皆さんも目にされることが多いと思います。
だからでしょうか、面談をしていると「私の強みは“コミュニケーション能力”が高いことです」と仰る転職者が増えてきているように思います。職務経歴書にそう書いて来られる方も多いですね。
では、一口にコミュニケーション能力が高い、と言いますが、それはいったいどういうことなのでしょう?
「相手が欲しい情報を的確に掴み、伝える能力」と言い換えることができそうです。
そこでもう一度考えてみたいのが、転職時に必ず提出する「職務経歴書」です。企業は、候補者の何を知りたくて職務経歴書を提出させるのでしょうか?
候補者の得意分野やキャリアが、欲しい人材像とマッチしているかを判断する材料だと判れば、自ずと書き方も変わってきます。
複数のキャリアをお持ちの方によく見受けられるのが、全ての経験を同じボリュームで時系列に書き連ねるケース。「相手が欲しいという情報を的確に掴み、伝える能力」=「コミュニケーション能力」が備わっていれば、応募のポジションで求められているスキル(=欲しい情報)に重点を置いた書類になるはずです。
自己PR欄に業務とあまり関係ないことを書き込んだり、退職理由等にネガティブな情報(=求めていない情報)を記載することは、コミュニケーション能力に大きな疑問符を持たれても仕方がないことだとお分かりいただけるのではないでしょうか。
もう一度、お手元の「職務経歴書」を読んでみましょう。
あなたの職務経歴書は、コミュニケーション能力の高い職務経歴書になっていますか?