COLUMN
コラム:転職の技術
  1. IT転職リーベル ホーム
  2. コラム:転職の技術
  3. 企業マッチングで悩むタイミングはいつか
第808章
2017/08/18

企業マッチングで悩むタイミングはいつか

— 受けたならば全力で受かりに行こう! —

大げさでも何でもなく、転職には人生がかかっています。転職先の企業が自分に合っているのか・行くべきなのかどうか、悩むのは当然です。ただ、悩むにはしかるべきタイミングがあるのです。

(1)企業を受け始める前
(2)面接の最中
(3)内定を頂いた後

例えば上記3通りの時期の中で、一体どのタイミングで悩むべきでしょうか。

(1)~(3)全てにおいて常に悩むと思いますし、よく考えるべきではありますが、私が一番悩むべきタイミングと思っているのは「(1)企業を受け始める前」です。その上で、最後「(3)内定を頂いた後」でまたじっくりと悩んで最終的に決めていただくのが理想です。

しかし実際の所は、「(2)面接の最中」で悩んでしまう候補者の方が多く、それが原因でお見送りになってしまう方もいます。以下、例を挙げて説明していきましょう。

Aさんの例

二次請けのSIerにいたAさんは、プライムのSIerか事業会社に行きたいという事で5つの会社を受け、その内4社が最終面接に進みました。キャリアアップになるSIerが2社、事業会社が2社です。現場面接の評価は全社良好でした。
最終面接に関しては2日間休みを取り、一気に4社受けきり、終わった後の感想としても「全社とも無難に回答出来たし、多分受かったと思う」ということでした。

ところが、結果はなんと4社全社お見送り。4社受ければどうにかなるという思いや、同日に受けたことでの切り替えが難しかったことなども理由としてあると思いますが、企業からのフィードバックとしては、

  • 本気度が伝わって来ない
  • 明確にダメと言う事は無いが、うちじゃないとダメ、この領域で無いとダメという「熱意」が感じられない

と言った事でした。

悩みは本番で見抜かれる

Aさんは元々受ける前より「このままキャリアアップになるSIerに行くべきなのか、事業会社で落ち着くべきなのか」という点に関して悩んでいました。

最終面接前にも、具体的には、

  • 事業会社のB社は、非常に風土が良いが年収があまり高く無さそう。
  • SIerであるC社は、年収は高いと思うが今よりも忙しそう。
  • D社はその中間っぽいが勤務地が微妙。
  • E社は、条件は良さそうだが業務内容が変わらない気がする。

と言った形で「多分」「予想では」「○○っぽい」というような形での『受かったとしたらどうするか』という悩みを抱えていました。

Aさんは良く考える方でしたし、悩んで当然のポイントではあります。ただ、その悩みが面接官にも見抜かれました。最終面接前であったため、私からは「分析は大まかに正しいと思いますし悩んで当然ですが、ここまで来たら受かってから考えましょう。まずは受かることです」と伝えていましたが、態度や一挙手一投足から見抜かれてしまった形です。

最終面接においては、多くの企業では役員層が出てきます。この役員層が見るポイントは色々ありますし詳細は別の機会にしますが、少なくても「自社に合う人物かどうか」はmustで見ているポイントです。既に現場で技術的な点や経験としてはOKが出ている訳ですから、「本当にうちに合っていて長く活躍出来そうか」「うちが好きかどうか」という本気度を見ているとも言えます。

悩みを抱えた状態で役員層に挑んだ場合、まず間違いなくその悩みは見抜かれます。

受ける前に焦らず悩み、受けたら後は内定獲得に向けて全力疾走!

受けている最中にも、もちろん悩むことはあるでしょう。ただし、一番考えなければならないのは受ける前です。自分がなぜ転職を考え、外せない条件は何なのか、どうしてそこを志望するのかを1ヵ月でも、時には2ヶ月3カ月でも悩んで良いと思っています。

その間に企業研究をして、自ら調べ、現職を辞めたい本当の理由は何なのかを自問自答し、その上で気になる企業をピックアップしなぜ志望したかを考える。その上で「やはりプライムのSIerも行きたいが事業会社というキャリアも捨てきれない。事業会社にはこういう懸念があり明確ではあるが、こういう理由でこの会社だけは受けたい」ここまで絞り込みをしたら、後は内定獲得まで突っ走るだけです。

面接が進むにつれて懸念も出てくるでしょうし、思いも変わるかもしれません。明らかに違う、と言う場合には途中で辞退しても構いません。ただ、選考中に感じた懸念などは備忘録としてしっかり残すべきですが、基本的には内定を獲得するまで迷わず突き進むべきです。内定が取れなければ、企業を比較・検討する土俵にすら乗せることが出来ません。受からなければ、企業の比較検討も始まりません。

受かった後に最後の比較

内定が出た後なら、オファー面談という形で面接時にはなかなか聞けなかったことも伺えるはずです。年収に関しても出揃っているため、今まで感じた懸念点などを踏まえ、総合的に比較・判断することも出来ます。

「受けたならば全力で受かりに行く」

何よりも複数内定が出れば、それだけでも自分が認められたようで嬉しいですよね?

<ジャパ>

関連記事

注目のキーワード: