転職活動のタイミングは人それぞれです。一般的にも、私がこれまでサポートした方を見ても、一番多いのは現職で働きながら転職活動をするパターンです。この場合、現職での業務をこなしながら、転職活動の準備・面接調整などをすることになるため、大変であることは言うまでもありません。
一方、辞める日を先に決め、退職交渉が終わってから転職活動する方や、退職してから転職活動をする方もいらっしゃいます。退職後であれば時間があるため転職活動に集中出来るメリットはありますが、大きなリスクも伴います。
退職直後であれば問題無い、でも…
退職後すぐに応募する場合、企業もそこまで気にせず選考を進めてくれます。「なぜ先に退職したのか」という質問はされるでしょうが、退職したというだけで書類選考が通らない、ということはほぼ無いと思います。
ただ、例えば第一志望群の企業にいくつか応募し、結果が揮わなかったとします。「退職後1週間で結果が出た」ということであれば、次の追加応募までの期間も空かずに済みますが、通常は企業側も日程調整や確認に時間を要するため、書類選考・面接調整にはそれなりの時間がかかります。最終面接まで進んでお見送りとなってしまったという場合、既に1カ月程度時間が経ってしまうこともあります。
退職してから1カ月後の応募となると、状況も変わってきます。
退職後、何をしていたの?
退職してから1カ月後に企業に応募した場合、その企業としては「退職後1カ月間何をしていたのか」と考えます。「うちは第一志望ではなかったのかもしれない。今までお見送りになっていたということは何か問題があるのかもしれない。」と思われる可能性もあります。1カ月の間何をしていたか。この理由をしっかりと話せなくてはなりません。
ではさらに、離職期間が3カ月以上になってしまった場合にはどうなるでしょうか。
あらぬ疑いをかけられてしまう場合も…
3カ月以上離職となってしまった場合、さらに企業の目はシビアになります。「ただ遊んでいただけでは?」と思われるかもしれませんし、もしかすると「病気で休んでいたのかもしれない」と(本当はそうで無かったとしても)あらぬ疑いをかけられてしまう可能性もあります。
いずれにしても在職中の方に比べれば企業の見る目は厳しくなるのは間違いありません。このことをしっかりと受け止める必要があります。
退職が1カ月後に迫っているのに決まっていないとしたら、また、退職後1カ月経ったのにまだ決まらないとしたら、焦りが出てくると思います。
企業には上述のように思われているというリスクを考えず大量に応募してしまい、十分な対策も練れずにお見送りを繰り返してしまう。
退職前であれば選考が通ったのに、また、退職直後の応募であれば違った結果になったかもしれないのに、期間が経ってしまったことでお見送りになってしまう。
そんな方が多いのは残念ながら事実です。
覚悟を決めて動く
結論として、私個人としてはやはり、転職活動がどんなに大変でも在職中に行うべきだと思います。ただ、退職していたら転職出来ないかというとそうではありません。先に退職するならば、覚悟を決めるべきだということです。
実際私自身も、3カ月以上離職期間が空いている方の転職サポートを何度もさせていただいています。離職期間が長くなってしまった方がどうすべきか、ということに関してはまたの機会にしますが、転職成功する方は一貫して「離職中の自己研鑚・努力」を話せる方でした。この方々は上述のような”退職リスク”をしっかりと理解して活動していたということです。
退職如何に関わらず、焦らず努力すれば必ず結果は出ます。退職を決めてから転職活動をするという方は、リスクがあるということをしっかり理解し、覚悟を持って転職活動を進めるようにしましょう。
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