2016年のトレンドはこれだ!
「神ってる」が流行語大賞に、先日発表された日経MJヒット商品番付横綱が「ポケモンGO」と「君の名は。」に決まり、こういう記事が出てくると2016年も終わりが近づいてきたなと思うのと同時に、そういえばこういうこともあったなと振り返ることもできますね。そこで今回のコラムでは、2016年にIT業界を賑わせた用語、技術を番付として振り返りたいと思います。次節以降は前頭2のVRまで簡単に振り返っていきます。
【リーベルコンサルタントが選出する2016年IT業界トレンド番付】
- 横綱
- IoT
- 大関
- AI
- 関脇
- サイバーセキュリティ
- 小結
- デジタルマーケティング
- 前頭1
- FinTech
- 前頭2
- VR
- 前頭3
- ブロックチェーン
- 前頭4
- 自動運転車
- 前頭5
- AR
※選出基準は、話題性以外に必要性も加味しています。
IoT
2016年のIT業界をこれなしに語れないのがIoTです。2015年の時点ではまだ用語のみが先走りしていた感がありましたが、今年になって実用化およびIoTをビジネスとするマネタイズが進んでおり、空調製品×ITにより省エネを実現したり、外出先から操作することも可能となりました。その他、タイヤや重機の耐久性をデータ分析により算出し、見える化することで需要と供給の最適化を図ってきました。2017年も引き続き、IoTは注目される見通しですが、それに伴ってキュリティ問題の事例も上がってきているので、IoT×セキュリティにも注目です。
AI
今年はAIが東京大学の入試問題を突破できるかというプロジェクトも注目されていましたね。結果的には残念ながら現段階では難しいとなってしまいましたが、それでも人間に近づいているAIの発展は楽しみです。AIというと、IBMのWatsonによる対話型が注目を集めがちですが、日立製作所のHなどを筆頭に、BtoB業務での活躍はすさまじく、受発注業務ではAIがかなり活躍しています。機械学習=AIと言われた時代も終わりつつあり、ディープラーニングなどAIも進化をし続けていますので、今後の技術革新は注目していきたいですね。
サイバーセキュリティ
サイバー攻撃は一昔前からありましたが、攻撃する側の技術も高度化されており、IoTやAIに対する攻撃も出てくると予測できます。転職市場においてもセキュリティ技術者の市場価値は高く、SOCの立ち上げやフォレンジック調査など、予防・検知・復旧のそれぞれの機能において専門性を持つ方の活躍のフィールドが広がっています。情報流出のニュースが相変わらずの賑わいを見せてしまった2016年でしたが、来年以降も攻撃が無くなることはないので、経営層に対するセキュリティ強化への意識改革も必要になるでしょう。
デジタルマーケティング
インターネットの中のあらゆる情報の動き(Webサイトアクセス状況、商品の購入、広告、SNSの中の情報、ゲーム他)や人間の移動、行動、リアルな世界での商品購入動向(POS)等の蓄積されたデータを利用したマーケティング手法は、今の時代必要不可欠となりました。転職市場の観点では、大手コンサルティングファームもデジタル領域専門の部門を構えており、需要の高さがよく分かります。今後はAI技術とも結びついていき、更に高度なデジタルマーケティング手法が確立されていくと見られます。
FinTech
世間一般ではまだ馴染みが薄い言葉ですが、IT業界では高い話題性がありましたね。FinTechに特化したベンチャー企業も多く出てきており、金融×ITの新規サービスには注目が集まっています。まだバズワード化している用語ではありますが、FinTechの面白いところは、金融機関が主体というよりも、IT企業が主体となっているところであり、どこが抜け出してくるのか、2017年の動向に注目です。
VR
PlayStationVRが予約開始した途端に売り切れてしまうなど、ゲーム業界を賑わせてくれました。まだまだ技術は発展途上なところがありますが、ゲーム以外にもVR専門のメディアも登場しており、この先はVRを用いたサービスでどのようなものが世の中に生み出されているのかに期待ですね。自宅にいながら世界中を散歩できる日も遠くはないはずです。ただ、仮想世界にハマりすぎないように注意が必要かもしれないですね。
総括
2016年は全体的に「データ分析」に関わる技術が多かったなという印象です。これは「ビッグデータ」が流行っていた頃の流れを受け継ぎ、それがサービス化のフェーズに入ってきたと考えられるのではないでしょうか。2017年もこの流れは続くと考えられますが、データ分析に頼りっきりになるのではなく、自分の頭でもしっかり考えるということもしていかなければいけませんね。
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