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コラム:転職の技術
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第746章
2016/04/28

小さな変化を恐れて大きな変化の波を見逃すな

— 自己成長と将来のリスク回避は転職で可能 —

スポーツの世界で移籍は普通のこと。

プロ野球やサッカーでは移籍は珍しいことではないですね。米大リーグへの移籍で莫大な報酬を得ている方やサッカー界も欧州で活躍する選手が多くなりました。彼らの移籍(特に海外)は自分の力を最大に発揮したい、成長したいということが一番の理由でしょう(もちろん高額な報酬もあると思いますが)。

最近ではオーストラリアのレッズに加入(ヤマハに所属したままなので移籍ではない)したラクビーの五郎丸選手が話題ですね。TVコマーシャルも何本出ているの?と思うくらい多くのCMに出ています。スポーツ選手が語学のハンディを乗り越えて海外で活躍できるのはルールが同じだからでしょう。こうやって活躍の場が広がり、結果的に高額な報酬を得ることは大変素晴らしいことです。

IT業界は転職のハードルが低い業界だが・・・

IT業界は移籍、すなわち転職は容易な業界の一つです。例えばJavaという言語は、どの会社に言っても同じです。しかも野球のような厳しい縛りはありません。野球は保留制度で選手の勝手な移籍は禁止されています。FA制度やポスティングシステム以外で選手が他の球団に移籍することはできません。

野球の世界と比較するとIT業界は格段に移籍が容易です。いつでも企業と転職者が合意すれば移籍【転職】が可能なのです。しかもIT業界は比較的オープンで転職後すぐに活躍できる土壌があります。しかし、まだまだ転職ということが日本で定着していない気がします。特に大企業に勤めている方は現職に対するリスクの感度が低いのではないでしょうか。

IT業界は変化が激しい業界

IT業界はここ数十年の動きを見ても大きな変動が起こっていますね。インターネットの時代は2000年に入ってからです。クラウドやビックデータと言われたのは2010年頃です。
当然、これからも変化していきます。それに伴って主流の技術が変わり、企業も古い事業は衰退し新しい事業が伸びていきます。この変化が、企業に属している従業員に影響を与えることも当然でしょう。

転職をポジティブなものに考えよう

転職を考える原点は次の2つと思います。

1つは、自己の成長です。特に優秀な方が能力を伸ばせない、または会社の構造上(小会社、2次・3次請け)、重要な職務に就くことができないということはよくあります。特に新卒ではまだ社会構造が分からないために、入社して初めて分かるということがあります。幸いIT業界は中途採用を積極的に行っている業界です。自分で自分の道を開くことができます。転職をポジティブにとらえて個人も企業も活性化すれば素晴らしいと思っています。

2つめは、将来のリスク回避です。時代の流れで衰退する事業は必ずあります。事業が衰退しても、個人の技術を見れば別の分野で活かせることは必ずあります。ピークを過ぎたと思った事業に関わっている人はできるだけ早く自分のキャリアを変更するか、別の会社で経験を活かすことを考えるべきではないでしょうか。重要なことは、年齢というタイミングを逃さないことです。残念ながら日本はまだ年齢に対する許容度が低いと思います。
ある日突然に事業撤退または身売りというような大きな波に翻弄されないように小さな変化を恐れず新しい場所で活躍しましょう。

<コンサルタント T.I>

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