ウマが合わない人はどこにでもいる
転職する理由の一つに職場の人間関係を挙げられる方がいます。転職市場全体における情報として、下記の転職活動経験者における退職理由データでは、1位と3位に人間関係がランクされています。本音ベースでは、多くの方が転職活動のトリガーに人間関係を挙げているようです。
【 退職理由のホンネランキング 】
- 1位 上司・経営者の仕事の仕方が気に入らなかった
- 2位 労働時間・環境が不満だった
- 3位 同僚・先輩・後輩とうまくいかなかった
- 4位 給与が低かった
- 5位 仕事内容が面白くなかった
(出典:リクナビNEXT/インターネットで転職活動経験者100人にアンケートを実施)
では、実際に転職成功した方々の退職理由はどうでしょうか。具体的な数値はありませんが、私の個人的な感覚では「人間関係」をトリガーに転職活動を開始し、理想通りの転職に成功した方は、業界の中では多く無いと感じています。
転職活動において一番重要なのは、自分自身が何をやりたいのか、今後どう成長していきたいのかという「自分の想い」です。転職者以外の外的環境に関する話は企業にとっては興味がなく、転職者もホンネとは別の転職理由を作り上げる必要があります。ただし面接官もヒトをみるプロ。作りあげられた転職理由は、高い確率で見抜かれるのです。
人間関係も、構築する努力が必要
仕事をしていれば、一人や二人はウマが合わない方がいます。そのような方との出会いは、成長に繋がる大きなチャンスです。
例えばそれが上司なら、その人の考え方を積極的に把握し、攻略するつもりで臨むしかありません。仕事に対して何を重要視するのか、仕事のプロセスで何を大事にするのか、コミュニケーションの取り方、会議の考え方、アウトプットの承認タイミングなど、その人のクセが多少なりともあるはずです。それを主体的に押さえる事でその方へのアクションも変わり、相手を巻き込むことで自然と味方になってくれるものです。
これは社内の人間だけでなく、顧客に対しても一緒です。現場のユーザーや役員クラス、または協力会社や運用保守担当まで、IT業界で仕事をすれば必ず多くの方とコミュニケーションを取ります。周囲の方をどれだけ味方に付けられるかは、最終的に仕事のパフォーマンスにも大きく関わります。そう考えれば、ウマが合う/合わないという悩みは小さな話だと言えます。
本気で相手にぶつかるべし
但し、上司との間に人間関係という枠に収まらない「仕事に対する根本的な考え方の違い」があるのであれば、それを埋めるのは難しいのもまた事実です。より広い視点でプロジェクトをマネジメントする、積極的に最新技術を活用する等、あなたが本当にやりたい事と現職の考えにギャップがあるなら転職を検討すべきですし、そのようなケースなら理想の転職も実現出来ます。
仕事をしていれば、人間関係に悩むのは誰でもあります。ただ、そこから安易に逃げてはやはりダメだと個人的に思います。元々ウマが合わないとあきらめず、ただ我慢するでもなく、より良い関係を構築出来るようアクティブに取り組むことが大事だと思います。ぜひ本気で相手にぶつかって行ってください。