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コラム:転職の技術
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第667章
2014/09/19

1社だけでなく、他に選択肢がないかを冷静に考える

絶対にこの企業にしか行きたくない、他は全く考えられないと、特定の企業に強い思い入れをお持ちの方が時々いらっしゃいます。
その強い気持ちは、日々の仕事への原動力となり、成長にも繋がるため良いことだと思います。

ただ、実際にその企業を受けてみて、残念ながら見送りになってしまった時は、今後どうするかを冷静に考える必要があります。

受験であれば、同じ予備校に通い続けても、学力が上がり、志望校に合格する可能性は年々高まるかも知れません。しかし、転職の場合は、同じ企業で働き続けてスキルアップしても、必ずしも希望する企業への転職成功の可能性が高まる訳ではありません。

受験の場合は、ゴールが明確ですし、難しい問題を解ける様になればそれだけ上位校を目指すことが出来ます。年齢も関係なく、学力以外の要素で何かを判断されることもないため、とにかく勉強に邁進すれば報われる可能性が比較的高いです。

一方、転職においては様々な評価基準が存在します。特に日本の企業はバランスを重視する傾向にあり、年齢相応の経験、視点、立場、コミュニケーション力など、様々な要素をバランス良く伸ばす必要があります。

そのため、もし見送りとなった場合は、なぜ見送りだったのかを知った上で、ウィークポイントをどう埋めるかを冷静に考えて頂きたいのです。

中には、受験の様に浪人して来年、再来年に再挑戦しますという方もいらっしゃいますが、企業側は、1、2年位ではそれほど変わらないと見る傾向にあり、少なくとも3年から5年のスパンでキャリアを考える必要があります。

そのスパンで考えたときに、いまの環境で果たして大丈夫かを見極める必要があり、3年から5年後は、確かに自分も成長していますが、転職先の人たちも同じように成長しています。単なる積み上げでは追い付けない場合が多いのです。

特定の企業を受け続けるだけでは、却って自分の未来を閉ざしてしまうことにもなりかねません。
他の選択肢を考えることは決して逃げではないため、他に選択肢はないのかを冷静な目線で考えて頂ければと思います。

<田中 祐介>

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