
テクニカルサポートからキャリアチェンジのひとつとしてSIerのSEという選択肢があります。テクニカルサポートとは、サーバやネットワークやセキュリティなど何かしらの製品担当となり、SIerやエンドユーザーからの技術的な問い合わせに回答する職種のことを指します。専門的な知識を身に着けられることが大きなメリットですね。一方で、サポートは直接お客様のシステムに触れることはなく、担当製品外のことは答えられないため、お客様の根本的な課題が何なのか、根本的な解決策が何なのか中々見え辛いという面があります。
そのためテクニカルサポートに従事する中で、今後はお客様の本番システムを直接触ってみたい、また、お客様環境全体に触れて課題解決をしていきたいと考える場合は、SIerのSEへのキャリアチェンジが選択肢の1つになります。キャリアチェンジを目指すにあたり、書類や面接でどのようなことをアピールするべきなのかをまとめました。
テクニカルサポートで培うことができたスキルのアピール
まずは、テクニカルサポートで培うことができたスキル、かつ、SEを目指すにあたりプラス評価に繋がるスキルをアピールしましょう。
まず、顧客対応力です。サポートをする中で様々な顧客を担当されてきているはずです。特に障害発生時の温度感の高いお客様に対する対応など難しい対応を切り抜けてきた経験は、顧客対応必須のSEでも確実に活かすことができます。また、担当製品を扱うことができるSEのポジションであれば、担当製品の専門性の高さも大きくプラスになります。具体的にどのような技術的な対応をしてきたのかは書類に盛り込み、面接で語れるようにしておきましょう。
テクニカルサポートでありがちな懸念を払しょくするアピール
次に、テクニカルサポートからSEを目指すにあたり、面接官が想像しがちな懸念を紹介します。これらの懸念に対して、「そうじゃない!こういう経験がある!」という感じで懸念を払しょくしていけるような書類や面接回答ができればぐっと内定に近づきます。
まず、技術面については、サポートは顧客システムに触れないため、技術力が無いのではないか、であったり、担当製品以外は知識がないのではないか、という懸念を想像されることがあります。顧客システムに直接触れることは無かったとしても、検証環境で構築を経験されている場合は懸念払しょくのネタになりますのでアピールしていただきたいです。担当製品以外の知識についても、検証を行う際に周辺知識は必須になりますのでどこまでの知識があるかを伝えられるようにしておくことや、資格取得や自己研鑽でのフォローも有効です。
スタンス面では、自発的に行動できるか、提案力はあるか、という懸念があがることがあります。サポートは、何かしらの問い合わせが来た後に行動をとるため、基本的にはリアクティブになること、また、案を出すというよりは、質問に対する回答をするのがメインですので、受け身になりがちというところがあります。SIerではお客様に対してより良い案を提案すること、またプロアクティブで自発的な行動が求められるため、それらのスキルがあるかというのは確認したいと思われています。
そのため、サポートの中で小さくても何かしらの提案ができている場合は、是非そのエピソードはアピールしていただきたいです。顧客に対しては中々機会が無いという場合でも、サポートチーム内で業務改善として自発的に動いたり何かしらの提案を行ったりした経験がある場合はそれを伝えるようにしましょう。あとは、繰り返しになりますが、自発的な資格取得や自己研鑽もプラスになります。
まとめ
今回はテクニカルサポートからSEへのキャリアチェンジでアピールするべきことをまとめました。今回の職種以外でも、企業がどのようなことを評価してくれるのか、また、どのようなことを懸念に思いそうなのかを想像し、それらに対して対策をしていくことが、転職活動の成功に繋がります。