アメリカにO-NETと呼ばれる約900職種について具体的な能力、必要な知識、向いている興味、価値観などを数値化した職業情報データベースがあり、日本版O-NETというのは厚生労働省の職業情報提供サイトで、アメリカのO-NETと同様に職業情報を「見える化」して自分にあった職業を見つけるヒントに使うことができます。
【job tag (職業情報提供サイト)】
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/
実際に使ってみました!
物は試しということで自分で実際に使ってみました。自分に合いそうな職業について、「興味検査」「価値観検査」「適性テスト(Gテスト)」などから好きな項目で検索ができます。また、自分の強みや弱みの分析サポートもあります。運用開始が2020年3月からのため今後の進化に期待ですが、複数の項目で検索をしてみると新しい気付きになります。また、様々な職業について漠然と認知はしていても、自分に向いているかどうかまでじっくり考えたことはなかったため、40歳の自分でも候補として提示された各職業は少し新鮮で面白かったです。
自分に合いそうな職業が表示されると、その職業の仕事内容や就業するにはどの様な学校で学んだりするべきか、実際に働いている人の学歴や経歴、労働環境、平均年収などについても参考値が表示されます。中学生や高校生の場合は進路選択の参考にできますし、就活生であれば就職先選択の参考にもなります。会社の知名度で就職先を決めるだけではなく、今後はジョブ型雇用が増えていく可能性もありますので、自分は何の職業でキャリアを積んでいきたいのかという気付きを得るためにこの様なサイトを利用してみるのも1つです。
IT業界の特徴もまとめられている
かなり簡単にではありますがIT業界の特徴もまとめられているページがあります。既にIT業界で働いている人であれば既知の情報ですが「IT分野の主な職種」にはIT分野の各職種が図でまとめられています。
https://shigoto.mhlw.go.jp/User/ITOccupations
IT分野といっても職種が細かく分かれていて、自分の強みや志向によって選択する職種が異なります。既にIT業界で働いている人でも、もし転職を考えているのであれば参考にしても良いと思います。IT業界の職種を俯瞰して検討することができます。
また、IT業界を構成する分野情報も今後のキャリアを考える上で参考になると思います。各企業には強みの分野があり、IT業界の中でも自分は何の分野でキャリアを積んでいきたいのかで選択する企業も整理できます。
ただ、分野も時代と共に変化していて、例えば、以前はコンサルティングファームとSIerは特徴として比較的はっきり分かれていましたが、最近はコンサルティングファームが開発エンジニアを採用したり、SIerがコンサルタントを採用したりなど、お互いに領域を広げている傾向もあります。この点の細かい最新情報は募集求人からも把握することができますので、最新の求人情報を確認したり、エージェントに相談したりなどで多角的に最新の情報を収集されると良いと思います。
また、開発エンジニアといっても、家電や自動車などに組み込むソフトウェア開発エンジニアや、会社が業務で使う業務システムの開発エンジニア、一般の多くの人が利用するスマートフォンアプリの開発エンジニアなど様々で、それぞれ求められる開発技術も異なるために、各職業でよく使われる技術なども掲載されているため、見ておくと参考になるとも思います。
学生が就活をする前に自分に合った職業を見つける参考になると思いますし、社会人でも今後のキャリア選択の参考の1つになるとも思いますので、ぜひ活用されてみてはいかがでしょうか。