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第1186章
2024/10/11

ローコード開発やノーコード開発の市場が伸びている

プログラミングを最小限、あるいは全く使わないでアプリケーションを開発するローコード開発やノーコード開発は近年注目されてきています。2025年には1000億規模を超えるといわれる市場ですが、ではどの様なエンジニアがマッチするのでしょうか。

大手SIerやコンサルティングファームも注目している

ローコード開発やノーコード開発の注目度は求人票の傾向でも感じ取ることができます。数年前はSalesforceエンジニアの求人が増え、ここ最近ですとServiceNowの求人が増加傾向にあり、更にOutSystemsやPower Platformなどと広がりをみせています。また、ローコード開発やノーコード開発はこれまでは小規模システムを短期間で構築するという場面で使われることが多かったのですが、大手SIerやコンサルティングファームですと大規模システムをローコード開発で構築するという難易度の高いプロジェクトもある様で、市場と同様にエンジニアの需要も今後伸びていくと考えられます。

ローコード・ノーコードの開発エンジニアの魅力

ローコード開発やノーコード開発のエンジニアのキャリアの魅力の1つに、開発者であっても顧客との距離が近いという点が上げられます。スクラッチ開発の場合ですとプログラミング等に多くのリソースを使わなければなりませんが、ローコード開発やノーコード開発はその名の通りプログラミングを最小化するため、開発者でも要件定義や設計などの上流工程に時間を多く使うことができます。顧客の課題や業務ヒアリング、提案や設計に携わる時間がスクラッチ開発の場合と比較すると多くなるため、できるだけ上流工程に多く携わりたいという方には魅力的なキャリア選択の1つになります。

また、1つのローコード・ノーコードのアプリケーションを究めるというだけではなく、海外も含めた将来新しく登場するツールも含めて、様々なツールの仕様やメリット・デメリットを素早く理解し、顧客の課題解決ができるベストなアプリケーションを選択・提案するという経験を積むことができますので、これから新しい技術が出てきた時にも応用ができるポータブルスキルを得ることができるのも魅力です。

プログラミング技術を高めたいという人は

一方で、プログラミングで技術を発揮したい方やプログラミング技術を上げていきたいという方ですと、ローコード・ノーコードよりもスクラッチ開発の方に携わられた方が良い場合があります。例えば、新卒からローコード開発やノーコード開発に携わっていたエンジニアの方から転職相談を受けた際、今はプログラミング技術を上げたいためスクラッチ開発も経験したいという相談がございました。ローコード開発やノーコード開発でも顧客要望に合わせたシステムにするためにプログラミングはある程度は発生するのですが、最近はローコードプラットフォーム側も進化していて、機能追加によりローコードで開発できる領域が広がり、逆にプログラミング領域が減少して技術経験を積みたいという方だとミスマッチとなる場合もあります。

ローコード開発やノーコード開発は今後伸びていくと考えますし、エンジニアの需要も伸びていくと予想しますが、キャリアの方向性が、上流工程を強くしたいのか、それとも技術を強くしたいのかで選択肢が分かれます。どちらが良い悪いではなく、キャリアの志向の違いで選択が分かれますので、ご検討の際はぜひご相談ください。あなたにマッチした選択肢を一緒に探していきましょう。

筆者 南條 充
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