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第1135章
2023/09/22

誰と一緒に転職活動を進めるか

私個人の感覚ではありますが、最近、リファラルやダイレクト応募で面接を受け、上手くいかないケースや、エージェントに薦められるまま応募をしてしまい、書類選考も面接も通過できず、ご相談に来られるケースが以前よりも増えているように感じます。

時代の流れによって、ひと昔前よりも転職者が気軽に企業とのアポを取りやすくなったから、という事が背景にあるとは思います。特にダイレクト応募は、ダイレクトリクルーティングサービスが増えるだけでなく、SNSで企業から声がかかる事も増えておりますので。

とはいえ、気軽に接点を持てること=選考有利にはなり得ません。なぜなら企業からのダイレクトリクルーティングであっても、選考基準が変わらないからです。さらにダイレクト応募の場合は、面接対応だけでなく、メール対応、電話対応等、企業とのやり取り全てが選考要素と言えます。

また、リファラル応募の場合は、企業の中に顔見知りがいるため、漠然と「この企業なら大丈夫」、と思われている方も少なくないのではないでしょうか。

しかし、これもまた、リファラル応募だからといって、企業側の選考基準が変わることはありません。そして、その企業をご紹介してくださった方は、実際に選考がスタートした際、面接にむけた有力な情報提供は出来ませんし、ご紹介者にとって良い就業環境でも、ご自身にとっても良い就業環境であるとは言えません。

つまり、選考対策という点ではエージェントを利用する方が、転職者の方にはメリットがあると言えますね。エージェントは転職のプロですから、応募書類作成のノウハウ、面接対策のノウハウを持っていますし、企業とのやり取りもエージェントを介して実施するため、ダイレクト応募のように普段のやり取りまで気をはる必要もなくなります。

転職先、キャリアの選択肢、という意味でも、ご自身で企業を調べ探していかなくてはいけないリファラル応募やダイレクト応募よりも、エージェントの方が、より詳細な企業情報を入手できますし、自分の経験、スキルに合った=選考通過確度の高い企業や、自分では思いつかないようなキャリアの選択肢を提示してくれることもあります。
そのため、選考通過率を高めたい、自分に合った企業に会いたいという思いがある方は、是非エージェントを訪問して頂ければと思います。

ただ、冒頭で触れたように、弊社にご相談に来られる方の中には、エージェントに薦められるまま応募をしてしまい、書類選考も面接も通過できず、ご相談に来られるケースもありますから、全てのエージェントが信用できるとも限りません。
本当に自分に合った企業をご紹介いただけているか、書類添削から始まり、十分な選考対策をしてもらえるかは、そのエージェント企業の考え方、支援方法次第だと思っております
(エージェント側でこういった事を言うのは気が引けますが…)。

実は私自身、前職から現職へ転職する際、複数のエージェントを利用しましたが、最初に相談したエージェントからは十分な書類添削はして頂けず、選考中の相談などもし辛い方だったため、既に応募はしていたのですが、別エージェントに相談しに行きました。
その結果、いまの会社を紹介してもらい、十分な対策をして頂けたため、内定・入社に至っています。いま思えば、書類添削を依頼した後の対応に違和感を持った時点で、別エージェントへ相談をすればよかったなと思っております。

勿論、ダイレクト応募も、リファラル応募も、エージェント経由での応募も、どれを利用いただいても問題ありませんし、エージェントのサポートが不要で、個人の実力のみで良いキャリアを築けるのであれば、それはそれで良い事だと思っております。

ただ、内定を頂ける経験をお持ちの方でも、十分な選考対策が出来ない場合、面接で今までの経験を上手くアピール出来ず、お見送りになってしまう事も少なくありません。
軽い気持ちで転職活動を始めた結果、今後の人生を左右するような最良の機会を逃してしまう可能性もあるわけです。

そのため、これから転職活動を始められる方は特に、応募はもちろん、SNS等で企業と接点を持つ一歩手前で踏みとどまって、「誰と一緒に転職活動を進めるか」を是非吟味して頂ければと思います。

最後に余談ですが、過去の記事にて、企業への応募方法に関する注意点がまとめられております。お時間ある方は是非、以下の記事もお読みください。
第1031章 ちょっと待った! SNS返信、それ「応募」です。
第1098章 転職での応募には2段階ある!「応募経路を決める応募」って知ってました?

筆者 明神 江里子
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