皆様は子供時代に「ダメでしょ!」と言われた経験はありますでしょうか。私はよく言われた記憶があります。危ないことやイタズラなどをした時に注意される言葉として使われますが、子育てが上手い人ほど「ダメでしょ!」と言うだけの人はあまりいない様です。
子育てが上手い人は必ず「ダメな理由」も伝えるそうです。とてもシンプルで当たり前だと感じますが、常に理由や根拠を明確に言語化して人に伝えることができている人は意外と少ないのではないでしょうか。
例えば、面接での自己アピールです。自己アピールに苦手意識を持っている人は多いです。私も転職エージェントの仕事をするまでは苦手でした。自分で自分の良さをアピールにするのはなんだか照れくさいものです。ただ、1人で参加する面接では自分で説明するしかありません。その時に言語化しなければならないのが理由や根拠です。
冒頭の子供の例に戻りますと「ダメでしょ!」とだけ子供に注意しても実はあまり意味がない可能性が高いということを本で読みました。子供も子供なりに納得をしなければ何回も同じことを繰り返してしまう様です。
危ないからダメなのか、相手が嫌がるからダメなのか、今だからダメなのか、後でなら良いのか、危ないのは具体的に何か危ないのか、自分がケガをするからなのか、相手がケガをするからなのか、ケガをするとすれば手なのか足なのか、そこをケガするからと何かできなくなるのか…。理由や根拠を明確に伝えることは結構大変なのが分かりますね。笑
転職活動においては「職務経歴書」や「面接」で理由や根拠を明確に伝えることを意識する必要があります。面接官は基本的に初対面です。普段から自分のことを知る人であれば暗黙で理解してもらえることでも、初対面の人に理解してもらうには理由や根拠が必要です。少し照れくさくてもしっかり言語化しましょう。この時にポイントとなるのは定量的に言語化できるかです。
プロジェクトマネジメントが得意だとアピールするのであれば、プロジェクトの金額・人員・期間など定量的な説明をした後で、炎上していたプロジェクトだったのか、社内では前例のないプロジェクトだったのかなど定性的な説明をしていきます。
よくありがちなのは「お客様に評価された」というアピールです。ここまで読んでいただいた方であれば気が付いたかと思いますが、初対面の相手から「お客様に評価された」と聞かされても、それが凄いことなのか判断できませんよね。面接官が偶然その「お客様」を知っていたら「あの人に評価されたのか!」と判断できる可能性もありますが、その様なケースはほぼ無いでしょう。どうしても言いたい場合は、そのお客様はどの様な人なのかの説明が必要になります。
理由や根拠を伝えるということは、シンプルで当たり前と思われるかもしれませんが、逆にここができないと転職活動では思うような結果が出ないことも多いです。もし、書類選考や面接でお見送りになってしまっているのでしたら、理由や根拠を明確に伝えられているかを振り返ってみてはいかがでしょうか。