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第1083章
2022/08/19

これで安心!家族・友人への転職相談方法とタイミング

「嫁(旦那)ブロック」とは、語呂は悪いですが転職業界ではよく聞く言葉です。
いわゆる内定まで出て本人は行こうと思ったけども、奥様(旦那様)の反対で辞退になってしまうことです。
「独身だから私は関係ない!」と思う方もいらっしゃるかもしれませんが「家族・両親・彼氏/彼女・友人ブロック」と形を変えてほとんどの方に訪れるのがこの「相談タイミングと相談方法」への悩みです。
誰にも相談せず一人で決める、という究極の方法もありますが、少なくともご結婚をされている場合にパートナーに何も相談せずに決めるということは出来ませんよね。
独身の方であっても、転職という一大イベントを本当に一人で誰にも相談せず決める、ということは中々出来ることではありません。
ではどういうタイミングで、誰にどのように相談するべきか?という点について、今回は追っていきます。

結論としては、どなたに相談する時であっても「まずはどうしたいか」という自分の意志をそれなりに固めてから相談すべきです。
※転職活動のすべてのフェーズで相談に乗れるのが転職エージェントでもありますが、今回は「転職エージェント以外」に敢えて限定します。

1. パートナーへの相談時期とは?

まず大前提として、ご結婚されている方の場合、奥様・旦那様(以後パートナーとします)に相談すべきタイミングは「転職活動をする前」です。
後々企業を受け始めてからや、内定が出てからいきなり報告というのは絶対にお勧めしません。
なぜ転職を考えているのか、転職タイミングはいつが良いのか、外せない条件は何なのかなどパートナーの方と事前に認識を合わせておかなければ後々「すべての活動が無駄」になりかねません。
現在は結婚をしていなくても、「ご結婚を考えている」「結婚予定」の方も同様です。
ここは大前提として肝に銘じておきましょう。

2. ノンIT業界の方へ相談することはあまりお勧めしない

例えばご両親、彼氏/彼女、友人・知人どなたであってもですが、自身と違う業界にいる方(ノンIT業界の方)へのキャリア相談は不毛になってしまうケースが多いです(※もちろん一概には言えませんのであくまで私の主観です)。
IT業界と一言でいっても、ご自身がアプリケーションエンジニアなのか、インフラエンジニアなのか、はたまたIoT関連なのか、コンサルタントなのか、その中でも運用保守をやっていたのか開発をやっていたのか…などを理解できる方であれば相談をする意味はあると思います。
が、ノンIT業界の方ではそもそも皆様の立ち位置を理解するのも難しいですよね。
私も過去「セキュリティをやっていた」というと「どんなものにでもハッキング出来る」と勘違いされて、「いや自分がやっているのは一部だからね…」と余計に説明に困ったものです。
また異業界からの方からすると「良い企業=知名度のある企業(本当に極一部のCM等を打っている企業)」となってしまいがちで、ここもまた説明に時間を要するポイントになってしまいます。
たとえ知名度があり業績の良い企業でも、自身に合致する企業かどうかは別の話で、逆に「名前が一般には知られていない(でも業界内では有名な)企業」も多いのがIT業界ではないかと個人的にも思います。

…余談ですが、私自身最初の転職時、両親には「あ、転職したから」という事後報告でした。それなりに知名度のある会社からの転職でしたので「相談しても分からないし反対されるだろうな」、というのを分かっていたためです。

3. 同業界人であっても知識に偏りはあることを押さえておく(あくまで参考として聞く)

同じIT業界の方で、さらに同じ職種の方であっても、「その企業や業務内容についての前提知識」は各々異なります。
例えばA社という1万人規模のプライムSIerがあったとして、その会社に興味があったとします。
実際にA社で働いている知人B君に相談したとして、B君がA社のすべてのポジションを把握しているかというと、そうではないですよね。
もっと言えばB君と同じ部署の話であっても、細かな業務は人により異なるでしょうし、その魅力などの感じ方は人それぞれです。
また「プライムSIerだからマネジメントが主だろう」という前提認識があったとして、その前提は確かに合っているかもしれませんが、実はA社の中でも1%の部門だけはゴリゴリ開発をやっていて、「あなたの経験の場合にはこの部署が受けられるし、希望とマッチしている」という可能性だってあります(B君はその存在すら知らないかもしれません)。
そして、「業界あるある」ではありますが、基本自身に近しい業務や企業の相談を受けると「マイナス要素や愚痴」を言われることが多いものです。
そのため、「同業界人への相談は有益だが全て鵜呑みにせず、あくまで参考情報の一つ」として聞いておくと良いでしょう。

4. 現職(同職場)の方への相談は基本お勧めしない、が例外有

現職の方への相談は、出来る限り避けるべきです。
どこからその情報が洩れるか分からないというのが端的な理由です。
まだ転職先が決まっていないにもかかわらず上司の耳に入ってしまっては、あらぬ疑いをかけられてしまうリスクがあるためです。
ただし、これは個人的な経験からですが、「この方は信頼出来るし漏れない」という方が現職に1人だけいると転職活動を進める上で非常に心強いです。
転職活動は孤独な闘いであり、自社に一人も相談できる方がいないと、転職活動が長引いた時などは特に辛いものです。
もし相談できる方いない場合には、それこそ転職エージェントに相談するのも一つですし(その役割を担っているのが転職エージェントとも言えます)、「業界理解などは置いておき気の知れた友人に話を聞いてもらう(キャリア相談というよりも吐き出させてもらう、これはノンIT業界の人なども含めて)」というのも重要な方法の一つであることは補足しておきます。

…またまた余談ですが、最初の転職時、私は気の知れた同じ本部の先輩一人には常時相談していました。「面接に落ちました」「この会社はこんな感じでした」など時に笑いながら話すことで精神を保てたからこそ、良い結果を勝ち取ることが出来たと思っています。

5. 自身の転職理由と希望条件はある程度固めてから相談する

上述のどなたに相談する場合であってもですが、相談をする前に、そもそも自分が現職に何を不満に感じているのか、何を今後やりたいのか、いわゆる転職理由と希望条件だけはある程度固めてから相談すべきです。
例えばパートナーに相談する際に、このあたりを決めずに漠然と相談した場合、十中八九「年収が上がる所!」「知名度のある所!」というように言われてしまうはずです。
年収や知名度はもちろん大切な要素の一つですが、それが自分にとって幸せなキャリアかどうかは限りませんし、その理由だけで転職活動をしても中々内定を勝ち取るのは難しいはずです。外せない条件をしっかりと伝えれば、そこは前提としたうえでパートナーの方も話を聞いてくださることでしょう。

6. まとめ

前提としてキャリア相談をするならば、その道のプロである転職エージェントにするのが一番です。主観でなく客観的な意見を言えるのが転職エージェントだからです。
※常々申し上げておりますが、転職エージェントの価値=キャリア相談に乗れることです。逆に言えばキャリア相談に乗ってくれるかどうかで転職エージェントの見極めも出来ます。
とはいえ、友人知人にも相談したいと思うのは当然です。
その際にはIT業界の方かつ信頼出来る方複数名に聞きつつ、あくまで「参考」として情報収集するのが良いでしょう。
そのためにも「自分が何をやりたいのか」「現職で何が不満なのか」といういわゆる自己分析に立ち戻ることが何より大切な第一歩です。

…最後に口を酸っぱく言っておきますが、パートナーの方には実際に転職活動を始める前に相談をして了承を取っておきましょうね。

<ジャパ>

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