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第1059章
2022/02/04

面接で志望度をどう答えるべきか

面接で志望度を聞かれたとき

転職活動では、ほぼ必ずといって良いほど企業から志望度を聞かれます。「現在受けている企業が何社あって、そこで弊社の志望度は何番目でしょう」という質問ですが、この回答に悩まれる方がけっこういます。第一志望ならそのまま回答すれば良いのですが、問題は第二、第三と志望度が下位の時です。これをそのまま答えていいのか、先方に悪い印象を与えないか、気にされるのもよく分かりますし、実際ちょっと悩ましいですよね。
ただ、この時に変に取り繕った回答をすることはあまりお勧めしていません。平たく言えば、面接で虚偽の志望度を答えるのは避けた方が良いと思っています。志望度が1番目でないならそれを伝えるべきなのですが、センシティブで注意が必要でもあります。

面接の合否は情ではない

志望度が高いと言ってもらえた方が、企業側も嬉しいのは当然です。第一志望と言われればこの人は親和性が高いなと思ってくれますし、企業の事をよく理解してくれていると好意的に受け取ってくれるでしょう。
ただ、だからと言って面接が通過しやすいかはまた別の話です。
志望度が高い人≒採用したい人、と必ずしもならないのが面接です。企業は、採用を情だけで行ってはいません。たとえどんなに志望度が高いと言われても、その人が入社後に活躍が難しいと判断されればお見送りとなるはずです。その逆も然りで、企業側がぜひ入社して欲しいと思えば仮に志望度が低いと言われても必ず内定を出してきます。実際に、第二志望、第三志望と回答して内定まで至った方もたくさんいます。
転職者がどう思うかによらず、企業としての評価を下すのが面接です。評価自体に、志望度は必ずしも関係があるわけではないのです。

併願を隠すのも良いとは言えない

他の併願企業を隠して「御社だけを受けています」と答える方もいますが、これも隠せば良いという話ではありません。仮に内定が出た後にも「実は他社も受けている」と回答する方が、心象が悪く映ります。
どんな形にせよ、面接の場で虚偽の回答をすることは望ましくないのです。「自分が受かるため」という名目があったにせよ、志望度が低いのに「内定が出れば入社します」と回答して後になってその意思を取り消すのは、結果的に信頼を失う形になります。
正しい志望度だけではありません。企業に対して正しい思いを伝えた方が、転職者にとっても有益な情報を得られるはずです。

志望度と理由を正しく伝えるメリット

志望度を伝える上で大事なのは、その理由です。ただなんとなく志望度が低い、はNG。出来るだけ具体的に、ポイントを明確に伝える必要があります。(ここは非常にセンシティブで、エージェントと相談しながらどのように回答するかを決めるのが良いと思います)
その理由がちゃんと伝えられれば、企業は転職者へ有益な情報を伝えようとしてきます。残業時間や業務内容など、その企業に対する懸念が明確になっていれば、その点を企業側もフォローするために説明をしてきてくれます。その説明を受けた結果、なんとなく懸念だったポイントの印象が変わったというケースがたくさんあります。結果的に志望度に変化も出ることもしばしばあり、正しい志望度とその理由を伝えることは候補者本人にとっても有益なインプットになるのです。

企業も真剣に確認している

加えて、企業側も「この人が入社してくれるのか」を真剣に考えています。次の面接で合格か不合格かはさておき、仮に内定となった時にどれぐらいの割合でうちに入社してくれそうか。それを企業も事前に把握しておきたいのです。
企業は同時に複数の候補者と面接をしています。今面接している方がどのぐらい入社する可能性があり、次に面接する人の扱いをどうするのか。そういった採用計画の見通しを立てる必要があり、転職者からの志望度を真剣に受け止めています。

併願自体は一般的

現代の転職市場において、1社だけを受けるという人は稀です。たいていの方は3~5社を併願していて、内定が出た2~3社から企業を選択。というのが一般的で、企業側もそういうものだと理解しています。他社を受けていること自体は決して失礼なことではありませんし、他社と迷われることも自然なことです。志望度を伝える際には、しっかりと理由も添えて伝えましょう。

筆者 鈴木 裕行
コンサルタント実績
  • 紹介求人満足度 個人の部 第2位
    出典元
    株式会社リクルートキャリア リクナビNEXT
    対象期間
    2014年4月1日〜2014年9月30日
    調査名称
    第12回転職エージェントランキング
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