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第1193章
2024/11/29

不眠を解消しよう!(前編)

以前はどんな時でも寝られたものですが、不安が大きくなったり、負荷が高くなったりすると、寝られなくなることが数年前からしばしばありました。最近はなぜか特定の曜日が寝られないようになり、特にこの1ヶ月は、更にその前後の日まで寝られないようになりました。さすがに1週間に3日も寝られないのはまずいと思い、本格的に対処に乗り出しました。

IT業界で働いていると、不眠に悩まされる方が少なくありません。また、不眠が続くことで精神的に疲れてしまい、休職になってしまう人もたくさん見てきました。

今回のコラムでは、不眠に悩まされている方々に、少しでも解消のヒントになるような話ができればと思い、私が不眠解消のために何をしてきたかをお伝えしていきます。

これまでやってきたこと

動画を見る

落ち込んだりむかついたりして寝られない時は、とにかく気を逸らすことが大事と考え、動画を見てみました。

ドラマや映画などの選択肢もありますが、大体長いので、私は20分程度で1話が終わるほんわか系アニメを見ることに。気持ちが和らぎ、ほんわかとした気持ちで眠ることができました。

ただ、ほんわか系アニメで私が見続けたいと思うものはそんなに多くなく、つい話題のアニメを見出したら止まらなくなり、頭が冴えて眠れない、という本末転倒なことが起きてしまいました。

難しい本を読む

難しい本を読むと眠くなるもののため、明治時代の本とか哲学の本とかを手に取って読んでみました。確かに何を書いているのかよく分からず、そのうち眠くなり寝ることができました。

しかし、これは良いなとよく分からない本を読み続けていると、だんだん、なんとなく分かるような気がしてきて面白くなってきてしまいました。また、本当に分からない本は、分かるようになるにはどうすれば良いのかを考え始めてしまい、これもまた頭が冴えてしまう始末。本を使って眠気を誘う方法は自分には合わないのかも知れません。

リラックス音を聞く

自然音や低音、アルファ波など、頭をリラックスさせて眠りを誘うものがいろいろとあります。

眠れない時というものは、頭が動き続けてしまい、それが刺激となって、考えてしまったり反応してしまったりします。

昔から羊が一匹、羊が二匹と何かを数え続けることや、5円玉を振り子にして「あなたはだんだん眠くなーる」と言われ続けることで眠くなるといった方法がありますが、あれは、思考の範囲を狭め、かつ脳の活動を単純作業に置き換えることで眠気を誘う方法といえます。

言葉が使われると頭が働いてしまうのですが、音なら気を逸らす効果がありそうと思い、やってみました。

これも一定期間効いたのですが、メロディーを覚えてしまうと頭が音楽を事前再生してしまったり、耳を澄ませてわずかな音の変化を聴くようになってしまったりして、あらあらという状態。脳を刺激する系はそもそもダメそうに思いました。

運動する

やはり、体力的に疲れた時はよく寝ることができます。土日にアクティブに動くことで、ぐっすり眠ることができます。これはやはり効果的でした。

ただ、平日に疲れるほど運動できる方はなかなかいません。私も平日は忙しく、何時間も運動することができません。

そこで、短時間でも疲れることができそうな筋トレを始めてみました。

筋トレをする

最近流行りの24時間365日いつでも利用できるサービスを使い、負荷のかかる筋トレを短時間で行ってみたところ、効果が出てぐっすり眠ることができました。

ただ、慣れてくると同じ負荷でも疲れなくなり、同じ時間でより負荷をかけると、今度は筋肉への負荷が高いのか、熱を持ったり痛くなったりしてしまい、却って眠れないことが発生し始めました。筋力の回復も遅く、逆に痛みで数日眠れなくなったりもしました。なかなかうまくいかないものです。

温浴をする

筋肉が硬くなって眠れないならほぐそうと、シャワーでなく湯船に浸かることにしました。あったかいお風呂に入って血行を良くすることで、身体もほぐれ、眠れるようになりました。

しかし、夜遅くに帰った時にお風呂に入ると、交感神経が刺激されてしまい、湯船から上がってすぐ寝ようとしても寝ることができません。これはまた困ったことになりました。

ストレッチをする

そこで、副交感神経を優位にするために、ストレッチを行うことにしました。身体の強張りもまた不眠の原因でもあるので、一石二鳥の手段です。呼吸も整うのでだんだん眠くなり、寝転んだのちはすっと眠れました。

ただ、これも毎日やっていると伸びの効果が薄れてしまい、ストレッチの種類を増やしたり、ストレッチの時間を長くすると、今度は体温が上がってしまう始末。

似たような方法としてホメオストレッチというものがあり、敢えて一旦筋肉を緊張させ、そのあと一気に解放することで、身体に弛緩する感覚を覚えさせるというものも試してみました。

また、カウンセラー時代に教えてもらった「右手がおもーい」と唱えることで、身体のパーツを一つずつ弛緩させるのも試しています。

効く時もあるのですが、効かない時も少なからず。どうしてこうもいかないものかと試行錯誤が続きます。

身体を冷やす

お風呂からあがってすぐの時やストレッチしすぎたあと、筋トレし過ぎたときや、そもそも寝られないというプレッシャーに包まれているとき、身体が火照り、眠ることができません。

それならば物理的に冷やすべしと、クーラーをかけたり扇風機を回したり、窓を開けたりひんやりシートを敷いたりしました。これらは、効果がある時もあればない時もありますが、クーラーで毎日一定の温度で寝るようにしたのは効果がありました。

しかしいまは秋。クーラーをつけるのもおかしく、かといって暖房をつけるまでもなく、うまく布団で調節するようにしています。

とはいえ、寒暖の差が激しかったり、布団調整に失敗したりすると、眠れない日々が続きます。年齢を重ねると、季節の変化への適応もだんだん難しくなるものなんだなと実感しています。

うつ伏せで寝る

身体が火照るときや強張っている時は、大抵、背中に熱がこもっています。加えて、肘・膝・背中・首といった関節部の筋が緊張しています。

そこで、うつ伏せで寝てみました。緊張していた筋が縮み、背中の熱も解放されるため、全身弛緩状態となり、眠ることができました。自然に腹式呼吸にもなるので、それも良い点なのでしょう。

ただこの寝方、難点は顔と首です。顔を布団につけると息ができず、横を向いて寝るわけですが、うまく寝ないと寝違えてしまい、翌日首が悲惨なことになります。首を痛めると、そもそもこの寝方ができなくなりますので困ったものです。

マッサージ・カイロプラクティックに行く

こうなったらお金をかけようと思い、マッサージに行きました。腕の良いカイロプラクティックが近所にあり、そこで施術を受けると確実に寝ることができるようになりました。

しかし、当たり前ですが安くはありません。毎日通うと家計が破綻するため、定期的に通いつつ、ここぞという時に利用することにしています。

睡眠導入剤を飲む

明日は大事な仕事があるから絶対に寝なければ!そう思えば思うほど寝られなくなるもの。医者に不眠の症状を伝えて睡眠導入剤を処方してもらい、強制的に眠るようにしました。

効果はてきめんで、ものの10分くらいで頭がぼーっとしてきて、身体もだんだん弛緩してきて眠ることができました。

ただこれも、何度も使っていると効果がなくなるのか、最初は深い眠りにつけたのですが、最近は寝ているようでうっすらと意識のある状態で朝を迎えることが増えました。身体は回復して動けるのに頭はちゃんと働いていないという変な状態で生活するように。ドラマで睡眠導入剤の量が増えるというシーンを見たことがありますが、これってよくある話なんだろうなと思いました。いやもう眠るのってこんなに大変なのか!と四苦八苦です。

後編では、いまやっていて効果があることと、これからやろうと思っていること、他に周りの人からアドバイスを頂いたことなどをお伝えしていきたいと思います。

(後編に続く。12月6日公開予定です)

筆者 田中 祐介
コンサルタント実績
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