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第1151章
2024/01/26

キャリアイメージはなぜ必要か

面接では、必ずと言っていいほど、将来のキャリアイメージを聞かれます。
具体的には、「仮にご入社された場合、5年以内に達成していたい目標はありますか?」「転職後に叶えたいキャリアはありますか?」といった質問で聞かれることが多いですね。

ただ、1年後はまだしも、5年後、10年後の自分を想像する事って意外と難しいですよね。

そもそもなぜ企業は将来のキャリアイメージを気にするのか

企業が面接で、転職者のキャリアイメージを聞く理由は色々ありますが、主な理由は2つです。

先ず1つ目は、転職者が入社した場合のアサイン先を考えるためです。
経験を聞くことで、現在、自社が抱えるどのプロジェクトで活躍いただけそうかのリストを頭に浮かべ、キャリアの希望を聞くことで、活躍いただけそうなプロジェクトの中で、得られる経験、叶えられるキャリアが、転職者の希望とマッチするかを確認します。

なぜなら経験がマッチしていても、企業が用意できるキャリアと転職者が希望するキャリアがアンマッチの場合、仮に入社となっても、短期転職となるリスクが高いからです。

そのため面接では、経験だけでなく、キャリア観の一致=転職者が希望するキャリアを企業が用意できるか、の確認が必要なわけです。

そして2つ目は、転職者が目標を立てて計画的かつ自立的に行動できる方かどうかの確認です。
日本企業は優しいため、即戦力採用と言いつつも、ある程度の教育コストが掛かる事を前提に採用する場合も少なくありません。

しかし、社員に掛けられる教育コストにも限界はあります。特に中途採用は、今の自社に必要な人材を獲得すべく少なくない投資をし、実施しているわけですから、新卒と同じだけの教育を行う事は難しいです。

だからこそ企業は、手取り足取りの教育をしなくても、少し後押しをしてあげれば自分で目標に向かって努力できる方、どのように行動すれば目標に到達できるかを考えられる方を採用したいと思い、その見極めのため、キャリアイメージを聞いています。

幅広くやりたい意向はOK。でも伝え方は気を付けて。

とはいえ、冒頭でも言いましたが、5年、10年先の自分を想像する事って難しいですよね。特に社会人経験が短かったり、業界・業種・技術領域等にバラつきがあると、今までの経験は、他社でどれだけの価値があり、またこれら経験をどう活かせるのかは想像がしづらいと思います。

私自身も、リーベルに転職して初めて、自分のSEとしての経験が他社でどう活かせるのか、またどのようなキャリアに繋がる可能性があったのかを知る事が出来ました。

ただ先述した2つの理由により、面接でキャリアイメージを聞かれ、「幅広くやりたい」「何でもやりたい」と答えることは避けたほうが良いでしょう。
面接官によっては、「何でもやりたい」=「現職から抜け出せるなら何でもいい」という意図なのではないかと思ってしまう可能性もあります。

ではどう伝えればよいか、ですが、「PMになりたい」「上流工程に携わりたい」「特定の技術を習得したい」等、何でも構いませんので、先ずは1つ以上の目標を決めましょう。
目標が決まれば、自然とその目標を叶えるためには、どのようなスキルが必要かのイメージが湧きます。
そして必要なスキルのイメージがつけば、現状から、どのような努力、経験を得ることでそのスキルが身に着けられるかの道筋を考えることが可能です。

ちなみに目標が複数ある場合は、同時進行ではなく、それら目標に優先順位をつけ、段階的に目標到達を目指すようなプランを立てましょう。
目標を沢山持つこと自体はOKですが、同時進行のプランは、大体はごちゃついて、夢見がちなプランになってしまい、面接官からの評価もイマイチになりかねませんので。

明確なキャリアイメージを持つことは、転職成功の秘訣でもある

ここまでは面接通過率を高めるための話をしてきましたが、キャリアイメージを持つことは、最終的に入社企業を決める際にも役立ちます。
キャリアイメージを持っているという事は、その希望を叶えるために、どのようなスキル、経験が得る必要があるかが明確になっているという事ですから、面接の逆質問、内定後のオファー面談の場で、自分自身で希望が叶う企業であるかを確かめることが出来るためです。

面接通過のためだけでなく、後悔のない転職のためにも、ご自身のキャリアの目標、そしてその目標に向かっての計画を、面接を受ける前段階でしっかり考えておきましょう。

筆者 明神 江里子
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