英語力は意外と必要ない?
こんにちは、ケンゾウです。私が所属していた戦略ファームは外資系のファームでした。外資系の戦略ファームではどれくらいの英語力が必要とされると思いますか?今日は実務上、どれくらいの英語力が必要とされるかについて書いてみたいと思います。
結論から言うと、戦略ファームに入る際に、英語が出来なくてもさほど大きな問題にはなりません。入ってからも、英語ができなくても何とかなります。というのも、クライアントは日本企業の方が多く、クライアントの経営陣も日本人の場合が多いため、実は、実務上は英語が出来なくても、さほど支障がないことが多いです。
また、社内にはMBA留学経験者が沢山いますので、英語が必要なプロジェクトには、英語ができるコンサルタントが必然的にアサインされますので、無理やり英語が必要なプロジェクトにアサインされて困るということはあまりありません。
ただし、グローバル・プロジェクトといって、海外オフィスと連携するプロジェクトの比率が高いファームもあるようですので、そういったファームでは、英語力がないと参加できるプロジェクトが限定的になってしまうのかもしれません。グローバル・プロジェクトとは、例えば、NYオフィスであるグローバル企業のマーケティングのプロジェクトを実施して上手く言ったので、欧州や日本の現地法人でも同じ施策を展開することになり、東京オフィスでは日本法人での展開を支援する、といったイメージです。ファームのホームページで紹介されているパートナー陣の顔ぶれに外国人が多いところは、比較的グローバル・プロジェクトが多いようです。
でもやっぱり英語が出来る方が楽しい
では、ケンゾウの英語力はどんなものかと思われた方もいらっしゃるかと思います。恥ずかしながら、私自身は海外オフィスのメンバーとのジョイント・プロジェクトに積極的に手を上げるほどの英語力はありませんので、グローバル・プロジェクトの経験は数えるほどしかありません。
しかし、英語が得意な同僚の中には、グローバル・プロジェクトをメインにこなしているコンサルタントもいて、しょっちゅう欧州や米国、アジアなどを、数ヶ月から半年単位で飛び回っており、体力的にはきつそうでしたが、楽しそうで羨ましくもありました。以前のコラムでも書きましたが、海外オフィスでは日本ほどハードには働いていないため、グローバル・プロジェクトの方がワークライフバランスが良いという隠れたメリットもあるようです。また、英語ができると、海外での成功事例や市場動向を探る際に、海外オフィスのエキスパートと気軽に電話会議で情報交換できるという実務的なメリットもあります。さらに、海外オフィスに一定期間赴任するプログラムもありますので、やはり外資系の良さを満喫するには英語が出来たほうが良いのは間違いありませんね。
加えて、近年の傾向としては、日本企業の海外進出に関連するプロジェクトが増えているようです。新興国への進出に関するプロジェクトや、新興国でのマーケティング、海外企業のM&A、及び買収後の経営統合や立て直しといった案件が増えており、クライアントが日本企業であっても、英語が出来たほうがプロジェクトの幅が広がります。個人的には、海外MBA留学の最大の価値の一つは、こういったプロジェクトに対応できるレベルの英語力を身に付けることが出来ることではないかと思っています。