COLUMN
コラム:転職の技術
第3章
2001/04/23

「攻め」より、「守備」

あなたの周りでも、「今の仕事は面白くない。つまらない。別の仕事をやりたい。転職しようかな...」というようなつぶやき、ぼやき、最近よく耳にしませんか?

仕事に「満足感」、「達成感」、「やりがい」を求める人が、一昔前よりも格段に増えてきたなという印象は否めません。

「満足感」を得られない仕事は「面白くない、つまらない」と感じるようになり、ひいては、「別の仕事をやりたい」、「他の職を探したい」、「転職したい」となっていく。

「自分のやりたいこと」を実現するために「転職しよう」という考え方は、正しいのかと言えば、100%そうとは言いきれない。「やりたいことがある」は転職へのトリガーになり得ても、それを「目標」として掲げると、失敗することが多い。

なぜか?簡単である。「やりたいこと」と「できること」は、違うからである。

この時、自分を冷静に見つめて、今の自分は何が「できること」でいつまでに「どうなりたい」ので、これから何を「すべき」か?を分析する必要がある。

「やりたいこと」と「できること」を混同することは、第3者(例えば、採用担当者)からみれば、単なる「欲張り」、「自信過剰」、「世間知らず」としか思えないことが多い。

転職の社会は甘くない。舐めたらアカン。面接官はあなたの「やりたいこと」を簡単に受け入れはしても、すぐ「できるの?」と返してくる。だから、「攻め」の「やりたいこと」より「守備」の「できること」のを固めることが重要になるのだ。

「できること」を第3者に直感的に、正確にアピールするツールして、「資格」、「職務経歴」、「公的証明書」等を有効に活用することも考えたいところ。また、目には見えないけれど、コミュニケーション力(母国語、外国語共に必要)、マナーセンス、論理的思考能力、つまり、ヒューマンスキルと呼ばれる能力を身につけることも「守り」を固めるためには押さえておきたい。

あなたが、本気で転職を考えるなら、まずは、「できること」を固めよう。それから、「やりたい」に発展させる。そうすれば、ハッピーな人生は必ずあなたの手に届くはずである。

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