悩むことと考えること
「悩む」と「考える」は、似ているけれど違います。目の前の問題に戸惑いながら影響を考慮している状態が「悩む」。一方、問題に対して「どうすれば解決出来るか」を模索するのが「考える」。人はインパクトのある情報を受け取れば最初はショックを受けるものですが、そこから次のアクションを具体的に考え始めます。仕事だって家族だってそうでしょう。「悩む」と「考える」を繰り返していくのが人生です。
転職活動も同じですが、出来れば悩むより考える時間を増やしたいところです。悩むのは今日まで。明日からは考えることだけしていきましょう。
転職活動における悩み
悩むこと自体が無意味だとは思いません。理想とのギャップがあったとき、希望が叶わなかったときなど、失望を受け止めるにはそれなりの期間が必要だと思っています。ただ、それ以上悩んでも仕方ありません。
「自身が影響を与えられる範囲」で解決出来るなら、自分次第で未来も変わります。ただ、「自身が影響を与えられないこと」や「既に終わってしまった過去」は、どう足掻こうが変えることは難しいのです。すべて受容するしかなく、言ってしまえば悩む価値もさほどありません。
転職活動、悩んでも仕方ないこと
転職活動に例えるなら、下記のような悩みは不毛だと言えます。自分の力で今すぐ打開することが難しい状況で、この時は悩むよりも、次に向けて考えることお勧めします。
1. 非現実なキャリアを思い描くこと
夢を見るだけでは、キャリアの実現は出来ません。いきなり英会話教師になりたいと思っても、英語がしゃべれなければ絶対になれないのです。明日から英語の勉強を始める必要があります。IT業界でも一緒です。AIエンジニアでもセキュリティエンジニアでも、これまでと違う新たなキャリアを目指すなら、書籍を購入して勉強を始める必要があります。楽になれる道を模索して悩んでいても始まりません。勉強しても絶対なれるという保証もありませんが、近づいていることは事実です。
2. 理想をすべて満たせる環境を探し続けること
仕事が楽で、働き方が自由で、福利厚生も万全で、且つ年収が極めて高い企業は存在しません。もしあったとしても、既に高い実績がある人でないと入社出来ない、稀な企業だと思った方が良いでしょう。つまり、全ての理想を100%満たせる企業は無いのです。
何かを掴むためには、何かを捨てる勇気が必要です。理想の企業を探しまくってもしょうがありません。自分にとって何が大事なのか、何を最優先にするかを考えましょう。
3. 事前のネガティブ情報に踊らされること
八百屋さんとデイトレーダー。仮にどちらも「私の仕事は大変です」と言ったとしても、その定義はまったく異なるでしょう。これは極端な例ですが、例えば1社しか経験していない人が「私の仕事は大変です」と言ったとしても、それはその人の主観でしかないのです。
平均的な会社を探しても仕方ありません。そして、他人の評価は他人の価値基準で測られています。全ては、あなたの価値基準で測り直す必要があります。面接の場であなたが質問して、五感をすべて使って企業を捉え、考えてみてください。
4. お見送りに自信を喪失すること
お見送りには様々な理由があります。スキル不足、経験不足、社風とのアンマッチもあるでしょう。ただ、それら全てはあなた自身が否定されたわけではありません。どんなに優秀な方でも、それを活かす仕事が無ければどの企業からもお見送りなのです。入社後のミスマッチを事前に精査されただけにすぎません。
10人の会社で輝く人もいれば、1万人の会社で力を発揮する人もいます。自分には合わなかった、と捉えましょう。お呼びでない会社に無理やり入ったとしても、お互い不幸になるだけです。
憧れの企業があっても、マッチした募集や需要が無ければ、それは叶えられない夢なのです。破れた夢を見続けることはせず、理由を受け止めて次に活かしましょう。
真に考えること
もし上記のような悩みを持っているなら、いち早く考えるフェーズへと切り替えましょう。転職活動で考えるべきことはたくさんあります。
自分のキャリア、応募企業、面接の準備など、考えて計画を立てておくべきことに集中しましょう。さすれば、必ず良い転職先が見つかるはずです。諦めず、粘り強く頑張ってください。