パスカルの『クレオパトラの鼻がもう少し低かったら、世界の歴史は変わっていただろう』という一節は有名だが、転職者と面談をしている時に同じような思いをする事が多い。外資系を好み、技術に優れ経験も豊富な人で、1つだけ惜しいと思うことが有る。それは英語力不足である。それだけで会社や職種の選択範囲が狭くなってしまう。この人の英語がもう少し堪能なら……と惜しい思いをする。世界の歴史が変わることはないだろうが、転職者の歴史に大きく影響する事は間違いない。
逆に英語ができるだけで、技術力不足や経験不足を英語力で補って夢をかなえた人も多い。基本的にエンジニアの場合はまず技術力ありきで、その上での英語力を求められる。しかし現実には、両方を100%満足する人材は日本には残念ながら少ない。採用担当の方はある程度どちらかを妥協しているのが現実である。しかし、英語力を求める会社はメールの交信くらいは英語でできないと最低ラインはキープできない。
会社で英語を使っている人はTOEIC等の点数は気にする必要はないが、不幸にも全く英語を使用する環境にない人は、是非今日からでもTOEICを受験しレベルアップを計ることをお勧めしたい。今、必要でなくとも将来幹部になる人は必須である。H社は将来の幹部候補はTOEIC800点以上を条件としてとして話題になったばかりである。
でも、英語の全くダメな人でも絶望する事はない。最近の日経新聞の記事であるが、英サンデータイムズ紙の報道によると、大英博物館で今月開くクレオパトラ展で彼女の像として展示されるのは、背が低く太って美人でないという。鼻も大きくワシ鼻だそうだ。背が低く英語の苦手な私も元気がでてきた。