転職する際は、短期的な考えになり過ぎないよう自身のキャリアプランについて考えることをおすすめします。
中には数年先のことを考え過ぎず、今の思いを重視して転職をしたいという方もいるでしょう。
もちろん、そのような転職の考え方もありますが、自身のキャリアプランがない、もしくはわからなければ、自身がどんな会社を選ぶべきなのか、あるいはそもそも転職すべきなのかといった本質的な転職の判断軸がわからないのです。
そのため、転職活動を始めるにあたり、まずはしっかりしたキャリアプランを立てることが必須となります。
そこで今回は、IT業界への転職を検討している方に、キャリアプランの考え方や立て方、転職理由の書き方や面接での答え方をご紹介していきます。
1. キャリアプランの考え方
キャリアプランを立てる前に、まずはその考え方についてみていきましょう。
キャリアプランとは
キャリアプランとは、仕事やビジネスにおける自身の長期的な計画のことです。
自分が今後どのような職に就きたいのか、どんな仕事をしたいのかなどの目標を設定し、それの実現に向けた計画をブレイクダウンすることで、キャリアプランを組み立てていきます。
このキャリアプランは、面接などで答えるための一時しのぎで考えるものではなく、日々の業務や学習を行う上で指針となるものです。
また、一度決めればそれで確定というわけではありません。その時々の状況や変化に応じて更新・修正すべきものであり、定期的に見直しを行う必要があります。
キャリアプランを立てる意義
ではそんなキャリアプランを、わざわざ立てる意義とは何でしょうか。
例えば、漠然とITコンサルタントになりたいと思っているだけで、簡単にその夢が叶うことは難しいでしょう。
ITコンサルタントになるためには、ITのスキルやコミュニケーション力、マネジメント能力以外にも、アジテーションスキル、論理的思考力、業務知識、アーキテクチャ設計力など、あらゆる要素が複合的に必要とされます。
それらの中から、自身にとって必要なスキルを見極め、業務としての経験や自己学習を積んでいく必要があります。
キャリアプランを立てる意義は、自分自身の個性や強み、これまでの経験などを洗い出し、そこから先の目標をしっかり持つことで、今後の成長イメージを描き、これから身に付けるべきスキルや経験を把握することにあります。
自分を客観視することで、5~10年先の目標や人生設計を立て、それを見据えて選択することで、後悔のない転職活動を進めることができるはずです。
2. キャリアプランの立て方
キャリアプランの考え方がわかったところで、ここからは具体的なキャリアプランの立て方についてご紹介していきます。
やりたいことから逆算する
まず自分がチャレンジしたい業界・業種、およびその仕事内容をピックアップします。
その上で、その仕事内容で活躍するイメージを持ちましょう。どんな人がどんな仕事でどんなバリューを持っているのか、そのためにはどんなスキルや経験が必要なのかをイメージします。
そして今の自身と比較して、自分にどんなスキルや経験が足りていないのかを自己認識します。現状とのギャップを分析し、自分にとって必要な経験を一歩ずつ段階的に設定していきます。
そして最後に、どんな環境(企業)であればその足りない経験を身に付けることができるのかを考えていきます。
スタート(現在の自分)とゴール(理想の自分)だけでなく、その過程としてどんなスキルをどんな環境で身に付ける必要があるかまで考えることが重要です。
転職エージェントに相談する
やりたいことや得意なことが自分では全くわからない場合、ぜひ転職エージェントを活用してみてください。
転職エージェントは、自分ではわからなかった性格上の強みや得意なこと、やりたいことなどの情報を洗い出してくれた後、考えられるキャリアビジョンを客観的に提示してくれます。
転職エージェントから適切なアドバイスを受けるためにも、エージェントには自身のことをしっかりと伝えてください。
これまで培ってきた経験や、得意とするスキルはもちろん、仕事とは関係なくても、自分の性格面から得意なことを話しても構いません。
転職エージェントとのやり取りは、キャリアプランの作成以外にも、そのキャリア形成に向けた長期的なサポートや求人紹介など、キャリアを共に歩むパートナーとしてのサービスを受けることができます。
3. 面接時のキャリアプランの伝え方
ここでは、キャリアプランの面接での受け答えについてご紹介します。
キャリアプランは、特に人事面接や最終面接でよく聞かれる質問で、転職者の求めるキャリアが企業のビジョンとマッチしているのか、お互いの成長ベクトルが合っていて、長期的に活躍してくれそうかなどが見られています。
面接の場でキャリアプランを答える際は、ただ自分自身のなりたい姿を答えるのではなく、会社の方向性と結びつけることが重要です。
キャリアプランの内容が立派でも、応募企業の方針と合っていなければ転職する意味がありません。
自分の経験が活かせること、自分が経験を活かしてどんな風に実現が可能なのかを答えましょう。
4. キャリアプランを考える上での注意点
キャリアプランといっても、その実現性が極めて低ければ残念ながら意味がありません。残酷ですが人生に時間は限られており、キャリア形成においてもまた然りです。
例えば、AIの研究開発者になりたいという方がいたとしても、大学や大学院で専門の研究をして知識を得ていないと、なかなかそのキャリアを実現することは難しいです。
一方で、一見難しそうでも実現可能なキャリアプランもあります。
決してハードルは低くありませんが、システムの運用経験者がITコンサルタントを目指す場合、希望に近い「アウトソーシングコンサルタント」というキャリアがあったりします。
このあたりは、転職エージェントに相談しながらキャリアプランを見直すことをおすすめします。
5. IT業界におけるキャリアプラン
IT業界でも、他の業界と同じように様々な職種に応じたキャリアプランを立てる必要があります。
多くのSEの方は、上流工程を目指したい、プロジェクトマネージャーを目指したいというキャリアプランを持っています。
もちろんそのキャリアも素晴らしいのですが、それほど多くの方が本当に上流工程を目指したいと思っているかは疑問が残ります。周りに流されて(本当はやりたくないけど)上流工程を目指そうとされている方もいるはずです。
例えば、自分の強みが快活なコミュニケーションと周囲を巻き込んだ推進力にあるのなら、プロジェクトマネージャーだけではなく「プリセールス」という営業力が問われる仕事を目指しても良いと思います。
また堅実なコミュニケーションで堅実にお客様と信頼関係を築けるなら、「サービスマネージャー」という運用の責任者を目指すのも良いでしょう。
今後どのような職種を目指すにせよ、5~10年後を見据え、自分の能力・スキルの範囲でどのように成長していきたいのかを明確にしておきましょう。
キャリアプランを考えているということは、それだけ意欲と向上心があるとアピールできます。
転職においてプラスに働きますので、目指す職種に合わせてしっかり考えておきましょう。
6. IT業界への転職ならリーベルへ
リーベルはIT業界専門の転職エージェントです。
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7. まとめ
キャリアプランは自分の目標を明確にするだけでなく、転職において自分の意欲をアピールできるものです。
面接などでプラスに働きますので、しっかりと考え、説明できるようにしておきましょう。