転職成功者の声

転職を決意したきっかけや入社の決め手、今後のキャリアパスなど、
リーベルの支援で転職を果たした人たちのリアルな声をお届けします。

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三井物産セキュアディレクション株式会社(MBSD)

R.Kさん

新卒でSOCの立ち上げに参画し、セキュリティの自己学習にも注力
脆弱性診断業務への転身を決意し、トップ企業から内定

プロフィール
関西にある名門国立大学の法学部を卒業後、大阪のセキュリティ会社に入社。SOCの運用と構築に立ち上げから携わり、セキュリティエンジニアとして2年間の経験を積む。その後自社では行っていないWeb脆弱性診断に関わることを決意。転職活動を行い、セキュリティではトップクラスの三井物産セキュアディレクション(MBSD)から内定を獲得。
名門国立大学の法学部から中堅セキュリティ会社へ——。
新人でありながら、SOC(セキュリティオペレーションセンター)サービスの立ち上げに参画し、貴重な経験を積むことができた。セキュリティに日々没頭していく中、心に芽生えた脆弱性診断への関心。
自己学習を貪欲に行い、不安を感じながらも始めた転職活動。面接ではセキュリティ、そして脆弱性診断への自分の熱い思いをぶつけた。
結果は「吉」と出た。内定を出したのは、業界トップクラスの三井物産セキュアディレクションだ。
25歳の若きエンジニアの挑戦を追った。

脆弱性診断を自己学習し、「SecHack365」にも参加

大学は名門国立大学の法学部。だが、卒業後の就職先は、意外にもIT業界、中でも専門性の高いセキュリティの会社だった。なぜ学んできたこととは全く異なる分野で、自分のキャリアをスタートしたのだろうか。

—— 法学部から大阪にあるセキュリティ会社へ。就職先に選んだ理由は何でしょう。

Kさん:ITは伸び続けている業界ですし、自分で勉強や経験を積んだ分だけ実力を付けられる点が、自分の性分に合っていると思ったからです。最悪就職先の会社がなくなっても、技術さえ身に付けていれば、どこに行っても食べていけるとも考えました。就職先となったセキュリティ会社を選んだのは、これからSOCサービスを立ち上げようとしている時期で、入社すればその業務に参画できると言われたから。SOCは今後も需要が大きくなる分野であり、新人でありながら、その立ち上げをイチから経験できることは、今後のキャリアにとってもプラスだと考えました。

—— 実際、SOCサービスの立ち上げは貴重な経験になったと思います。

Kさん:ネットワークの最前線で、今、この瞬間に仕掛けられているサイバー攻撃を目の当たりにできることがSOCの醍醐味。学生時代は人や会社を守るために法律を学んできたわけですが、社会人になってSOCで会社を守る仕事に付けたことには、何かしらの縁を感じました。仕事自体にもやりがいを感じていたのですが、SOCはどうしても365日24時間体制で監視する必要があります。正直、体力的にはきつく感じる日々が続きました。

—— そうした中、違う分野への興味が芽生えてきた。

Kさん:そうです。今どのような攻撃を受けているかを見るSOCよりも、攻撃を防ぐための予防に役立つ脆弱性診断サービスに携わりたいと思い始めたのです。仕事が終わった後、自宅で自己学習をして知識を蓄え、社内でも新規サービスとして立ち上げたいと思い始めました。ですが、SOC事業がやっと軌道に乗り始めた時期に、さらに新規事業を立ち上げることは現実的ではない状況でした。

—— それでもあきらめず、自己学習は続けたと聞いています。

Kさん:自己学習に加え、情報通信研究機構(NICT)が実施している、25歳以下の若手を対象に高度な技術力を持つセキュリティイノベーターを1年かけて育成するプログラム「SecHack365(セックハック365)」にも参加。自分の好きな開発を行えるのがポイントで、各自にトレーナーが付き、技術やメンタルをサポートしてくれます。全国5都市で合宿を行い、下は中学生から高校生、大学生、そして私のような社会人まで、各自が開発の進捗や成果を発表し、議論する場もあります。参加者は、私よりも知識や技術があるすごい人ばかり。その人たちがさらに努力していることも目の当たりにしました。その体験はとても刺激的で、もっと技術レベルを上げたいと思うと同時に、自分が興味を持っている脆弱性診断の仕事を極めてみたいという衝動に駆られたのです。

—— しかし、今のままの環境ではその思いが叶うまで時間がかかる。

Kさん:はい。長期的に考えれば、このまま現職で経験を積み、いずれ立ち上がるであろう脆弱性診断事業に挑戦するという道もありました。一方で、まだ自分は25歳と若く、脆弱性診断の業務経験がなくてもポテンシャルで採用してもらえる可能性があるかもしれない。それであれば、自分の望むキャリアにいち早く挑戦したいという思いから、転職活動を行う決心を固めました。

実績がないなら“ポテンシャル”で押すしかない

転職活動のエージェントにはリーベルを選んだ。転職サイトに登録した自分のレジュメを丹念に読み、的確なオファーメールが送られてきたことが第一の理由。もう一つは他のエージェントにはない信頼を感じたからだ。

—— 転職サイトに登録し、大量のオファーメールが寄せられたと思います。その中でリーベルを転職活動のパートナーとして選んだ理由は?

Kさん:まずは、オファーメールの内容が他のエージェントとは異なっていたことです。私が今SOCの仕事を行い、自己研さんも積んでおり、脆弱性診断の仕事に就きたいと考えていること。その先、技術力が付けば、最終的にはセキュリティコンサルタントの道もあり得ることなど、私の状況を理解し、5年、10年先のキャリアについても想定された内容で、この人なら自分の未来を託せると考えたのが理由の一つです。

—— 大阪在住のため、リーベルとの最初の面談はお電話でした。

Kさん:その際も他のエージェントとは違う印象を受けました。例えば、他のエージェントでは、応募者を対応する人と、転職先の法人営業を担当する人が別で、私が直接相談する人がセキュリティ業界や会社に詳しいわけではないケースが多かったように思えます。一方、リーベルは応募者に対応するコンサルタントが法人営業も行っており、セキュリティ業界の現状の説明に始まり、よりレベルの高い会社に行きたいのであればこうした会社があると、具体的な転職先の候補をその場で次々と挙げてくれました。そうした仕事ぶりからも信頼を感じることができたのです。

—— リーベルの担当者と話して、どのような戦略で転職活動に臨みましたか?

Kさん:私はセキュリティの経験がまだ浅く、さらに応募しようとしている脆弱性診断は実務的には乏しい。リーベルからは「とにかくポテンシャルがあることを訴求した方が良い」と助言を受けました。そこで、応募書類では、脆弱性診断の自己学習を続けてきたこと、SecHack365に参加して貪欲に技術の習得に励んできたことを、分量を大幅に増やしてアピール。セキュリティの仕事が好きなこと、熱意があることが伝わるように、書き直しながらブラッシュアップしていきました。

—— まだ若く、モチベーションが高いことが応募先にも伝わり、書類選考はほぼ通りましたね。

Kさん:ただ、応募した会社は、当時自分が勤めていた会社よりレベルの高いところばかり。面接では実績がない点を指摘され、落とされてしまうのではないかと不安を覚えていたことも事実です。とにかく「ポテンシャルを見てください」としか言いようがない。そう腹をくくって、いよいよ面接に挑むことにしました。

惨敗を覚悟した本命の面接

25歳の若きセキュリティエンジニアの挑戦が始まった。本命は業界トップクラスの三井物産セキュアディレクション。外資系コンサルティングファームやスタートアップ企業などの面接も続く。果たして結果は?

—— 主に面接は、仕事の休みの日に大阪から東京に出てきて受けたようですね。

Kさん:SOCの仕事は夜勤がある代わりに平日の昼間に連休を取りやすく、その休日を利用して上京し、まとめて面接を受けるようにしました。その中で、本命の三井物産セキュアディレクションの面接も行われました。

—— 三井物産セキュアディレクションの一次面接はいかがでしたか?

Kさん:セキュリティ業務に対する考えや、脆弱性診断をやりたい理由など、自分の思いを語ることは出来たと思っています。ただ、具体的な知識や技術を問う質問にはかなり苦戦しました。何とか言葉を絞り出したのですが、正直落ちることも覚悟しました。

—— それが、逆に面接通過の連絡を受けます。

Kさん:予想外でした。理由を聞いてみると、私がセキュリティの仕事が好きであること、脆弱性診断に意欲を燃やしていることに好感し、「私と一緒に働きたい」と思えたことが、決定打となったとのことでした。面接では正直な思いを伝えただけなのですが、それが相手の心に響いたんだと思います。二次面接でもセキュリティへの思いをしっかりアピールし、無事に内定を獲得しました。

熱意と努力があれば、チャンスは掴める

三井物産セキュアディレクションからの内定の他にも、思いがけず、数社から内定を獲得した。本命は三井物産セキュアディレクションだったものの、他の会社も魅力的で迷う場面もあった。三井物産セキュアディレクションに決めたのは、少しでも早く一人前の脆弱性診断士になりたいという思いがあったからだ。

—— 転職活動では、最終的に三井物産セキュアディレクションの他にも複数の内定を受けました。

Kさん:そのうち一社は脆弱性診断サービスをメイン事業としているベンチャー企業。もう一社は今後の成長が期待できる、立ち上げたばかりのスタートアップ企業でした。どの企業も魅力的で、私の年齢がまだ若いことから、ベンチャーやスタートアップで働くのも良いのではないかと考えたりもしました。ですが、初心に立ち返ると、脆弱性診断の分野で一日も早く一人前の技術者になることが私の目標。達成できる環境を考えた場合、企業としての成熟度が高く、環境も整っている三井物産セキュアディレクションに行くのが近道だと判断しました。

—— 大阪から東京に拠点を移し、今後の自分の成長が楽しみですね。

Kさん:セキュリティ業界は、大阪よりも東京の方が活況です。三井物産セキュアディレクションでも社内外で勉強会を開き、その他のコミュニティや勉強会も活発だと聞いています。そうした活動に積極的に参加して勉強すると共に、将来的には自分も講師となって外部にノウハウを広めていける人材になることができればと考えています。

—— 転職活動を振り返って、成功の要因を教えてください。

Kさん:一つは、セキュリティの仕事が好きで、業務以外でも自主的に勉強してきたことです。各社の面接でも「セキュリティに関して、家でも手を動かして何らかの勉強をしたり、何かを作ったりしているか」を、ほぼ必ず聞かれました。その熱意がないと、この業界でやっていくのは難しいということです。逆に、その思いがあれば自分の希望の会社に行けるチャンスはあると思います。
もう一つは年齢的なこと。まだ25歳と若く、熱意で転職活動を戦えるぎりぎりの年齢だったことが、成功した要因ではないかと考えています。まだ勤めて3年も経っていない状態での転職でしたが、そこを踏み切れたことは大きかったと思います。

—— では、転職に挑む人たちにアドバイスをお願いします。

Kさん:企業側は普段から自主的に勉強したり、家で手を動かしたりしている努力を、思いのほか高く評価することを、転職活動の面接を通して実感しました。実績がないから無理だとあきらめるのではなく、熱意や勉強している自負がある方は、自信を持って挑戦すれば、意外と良い結果を残せることがあることも、知っていただければと思います。

—— 日頃の取り組み次第でチャンスを掴むこともできるわけですね。力強いアドバイスをありがとうございました。

ライター プロフィール

高橋 学(たかはし・まなぶ)
1969年東京生まれ。幼少期は社会主義全盛のロシアで過ごす。中央大学商学部経営学科卒業後、1994年からフリーライターに。近年注力するジャンルは、ビジネス、キャリア、アート、消費トレンドなど。現在は日経トレンディや日経ビジネスムック、ダイヤモンドオンラインなどで執筆。
◇主な著書
『新版 結局「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『新版 やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『「場回し」の技術』(光文社)など。
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