転職成功者の声

転職を決意したきっかけや入社の決め手、今後のキャリアパスなど、
リーベルの支援で転職を果たした人たちのリアルな声をお届けします。

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日産自動車株式会社

A.Iさん

面接の失敗が重なり、不採用続きだった転職活動を途中で軌道修正
「応募先の変更」と「面接の抜本的改善」で勝ち取った大手の内定

プロフィール
国立大学の大学院で数理化学を研究し、C言語やスクリプト(Perl)を使った解析、Unixの操作などSEの基礎を習得。修了後は大手メーカー系SI会社に入社し、組み込みや画像処理、アプリケーションの開発など幅広い業務に携わった。一方で、Java言語やディープラーニングなどの研修、勉強会に自発的に参加するなど自己研さんにも尽力。身に付けたスキルを活かすため、リーベルの支援を受けて転職活動に臨み、日産自動車の内定を獲得した。
研修制度が充実しているSI会社に入り、業務に力を注ぐ一方で、自主的にJavaを学び、基礎から応用までを必死に食らいついて学ぶ日々を送った。
成果はすぐに現れる。顧客の困り事や要望を聞いたその場で、解決策としての具体的なシステム像を提案できるまでになった。
だが、会社の方針が変わる。顧客のヒアリングや提案はなくなり、業務は実装と評価だけになってしまった。このままでは、自分のスキルを十分に生かせない——。
キャリアを切り拓くため、リーベルなど人材紹介会社の支援を受けて始めた転職活動。ただ、前半は苦戦続き。
しかし、ある面接対策セミナーで聞いたひと言が福音になる。応募先を変え、面接も根本から答え方を改善した。
結果は見事に出る。大手自動車メーカー2社から内定を勝ち取り、日産自動車への入社を決めた。
窮地を救った“ひと言”とは何だったのか。どう改善して内定を得たのか。転職活動成功の秘訣を聞いた。

活躍する場が失われ、転職に活路を見出す

大学院でSEの基礎を学び、SI会社に入社後もさらに技術を磨くため勉強に励む日々。超一流の講師から薫陶を受け、スキルは目に見えて向上し、業務でも顧客に最適な提案ができるレベルに昇華していった。

—— 新卒で入った会社での当初のことを教えてください。

Iさん:大手メーカー系のSI会社に就職。その会社を選んだのは、研修制度が充実していたことが理由の1つです。入社後は、国内外で有名なJavaの社内エンジニアが講師として立つ研修コースに、月1回、1年半の間参加するなど、期待通りの内容。その講師からは、技術だけでなく、エンジニアとしての心構えも教わっています。
例えば、こんな話です。「エンジニアは若いうちは勉強して伸びる。だが、3年目からはそれまで得た知識で業務が回るようになるので、次第に勉強しなくなる。しかし、世の中の技術は日進月歩で、自分たちより若い世代は新しい技術を学んでくる。結果、相対的に自分の技術者としての市場価値が下がり、後は、管理に回るキャリアしか選べなくなる」。世の中にはそんな技術者が多すぎる、そうならないためにも10年、20年と勉強し続けるべきと、その講師は私たちを叱咤激励してくれたのです。
私はその話にとても共感し、自分は一生勉強し続けようと心に固く誓いました。業務時間外に予習の時間を確保し、月に2000Step程度のコードを実装して、必死に食らいついていったのです。

—— 勉強し続けた成果は、業務で生きましたか?

Iさん:業務のレベルは格段に上がったと思います。簡単に言うと、初心者は頭の中にフローチャートのような図をイメージしてから、それを実現するためのプログラムを考えるといったステップを踏みます。ですが、日々の勉強の結果、フローチャートを考えずとも、顧客の仕様を聞いただけでプログラミングのイメージができるようになり、業務スピードが目に見えて向上したのです。
また、顧客の困り事や要望を聞き、その場で実装や詳細設計をイメージできるようになった点もポイント。いかに工数を少なくするか、再利用性が高いシステムにするにはどうすれば良いかも、すぐさま提案できるようになりました。顧客の抽象的な問題や課題を、解決策としてのシステムに素早く落とし込んで話せることで、相手の満足感も高まり、私自身も成長を実感する毎日でした。

—— しかし、入社4年後に転職を決意されます。きっかけは何でしょうか?

Iさん:会社の方針が変わり、顧客の困り事を聞いたり、システムの仕様を決めるのは他のグループ会社となり、私の会社は実装と評価をするだけの業務体制になってしまったのです。新体制では、私の得た経験や提案力を生かせる場が失われてしまいました。加えて、アサインされた長期プロジェクトで主に使用する言語は20年前の古いもので、新しい技術を身に付けることができず、エンジニアとしての成長も得られない状況。以前、社内の技術成果発表会で最優秀賞を獲得するなど活躍していた時期とのギャップが非常に大きくなってしまったわけです。そこで、自分の望むキャリアをもう一度掴むために、転職の道を考え始めたのです。

面接で失敗し、当初は全敗だった転職活動

転職ポータルサイトに登録し、リーベルを含む3社からサポートを受けることにした。その中でも、リーベルへの信頼は厚かった。信頼を寄せたポイントはどこにあったのだろうか。

—— 次々とオファーが舞い込む中、リーベルのメールに目が留まったのはなぜ?

Iさん:私が書いたレジュメの内容を隅々まで見て、的確な答えを返していることが文面から読み取れたからです。特に私が業務以外で画像処理やディープラーニングを積極的に学び、自己研さんしていることを高く評価してくれた点に好感を持ちました。
その後、リーベルのコンサルタントと面談。正直言って、それまでは現状の仕事への不満が強く、次にどんな仕事に就くべきか、頭の中で整理できていませんでした。コンサルタントはそんな状態を察し、丁寧にヒアリング。結論として、私がやりたいことは新しい技術や仕組みを作る要素技術開発であり、それが実現できる会社への転職が最良の道であることが見えてきたのです。抽象的で曖昧だった自分の考えを具体化してくれたヒアリングは、転職の軸を固めるうえで、とても有効でした。

—— 応募や面接に向けた準備に関してはいかがでしたか?

Iさん:履歴書や職務経歴書などのレジュメも、私と一緒に考えながら修正のサポートをしてくれました。私は自分がやってきた仕事や勉強に対する思い入れが強く、当初は主観的かつ感情的な表現が目立っていました。その点に関して、コンサルタントは「レジュメは主観や感情を抑え、客観性を持たせることが大切」と指摘。人事担当者、面接官が見た時に伝わりやすいように、例えば「月に2000stepのコードを実装した」など数値を用いて、客観的に評価できる書き方に変えていったのです。
面接練習も、コンサルタントは面接官になりきりとてもリアル。別人のようでした(笑)。私が応募する会社を以前に受けた方が残した、実際の面接で行われた質問をベースに、本番さながらの模擬面接を実施。そこでも主観的になりがちな答えを正し、相手のメリットにつながるような言い方に直すように、逐一フィードバックを受けることができました。

—— 準備をしっかりして面接に臨めたようです。結果はどうでしたか?

Iさん:リーベルからは私の希望に応じて、大手電子機器メーカーやITメガベンチャーを紹介され、6社程度応募。しかし、結果は出ず、面接で全敗してしまったのです。

—— 原因は何だったのでしょう。

Iさん:応募先の部署で、どんな点で自分を活かせたり貢献できるのかを、面接官に強くアピールできなかったことが敗因だと思います。また、「自己研さんで学んだ画像処理やディープラーニングの知識を活かした技術開発を行いたい」と、主張し過ぎたことも反省点。まだ実績を出していないことをことさらに訴えても、面接官の気持ちを十分につかむことはできませんでした。このままでは結果を出すことができない——。そう、人知れず悩んでいた私でしたが、あることを契機に事態はがらりと変わり、上手く回るようになります。それが、あるとき自身で参加した面接対策セミナーだったのです。

面接の極意を会得し、苦戦からの見事な逆転劇

窮地を救ったのはある会社が主催する面接対策セミナー。会場で、運命を変える“ひと言”を授かり、敗色濃厚だった転職活動が一気に逆転し始める。そのひと言とは何だったのだろうか。

—— そのセミナーでは、どのようなことを言われたのですか?

Iさん:面接の様々なコツが紹介される中、私が最も感銘を受けたのが、「面接では、企業が求めている経験と自分の経験が重なるところをアピールしなければならない」というひと言です。それこそが、面接官が聞きたい最大のポイント。私は客観的に答えようと注意していたにも関わらず、その点が大きく欠けていたことに気付いたのです。
ただし、面接官は「重なるところを教えてください」と、直球の質問はしません。「業務経験を教えてください」「苦労した点は何ですか?」と、一般的な聞き方をしてきます。そこで、応募先が求める条件に合致する業務経験や苦労を打開した経験を言えるかどうかが勝負の別れ道。まさに、目からうろこが落ちる思いをした私は、早速リーベルに相談し、打開策を練ることにしたのです。

—— 転職活動の逆転劇のスタートですね。リーベルの支援を受けて、どのような方針に転換したのですか?

Iさん:まず、応募する会社を大胆に変えました。私には、車載カメラの組み込みソフトウェアの開発経験があったので、その点を活かし、新たに大手自動車メーカーを受けることにしました。さらに、面接の前に募集要項を丹念に読み込み、求められる技術に対して、どのように自分の経験を絡めて話すかを徹底的に考えました。その結果、本番では相手が求める回答を中心に話すことができ、反応がとても良く、今までとは打って変わって、次々と面接をクリア。最終的に日産自動車で運転支援や運転制御の要素技術を開発するポジションで内定を獲得することに成功したのです。そして、日産自動車以外に大手の自動車メーカーからも内定を勝ち取りました。

—— 今までの苦戦がうそのように、2社から見事に内定を獲得したわけですね。最終的に日産自動車に決めた理由は?

Iさん:日産自動車で採用が決まった部署は、自動運転制御も含めた技術開発が行えるポジションであり、自分が勉強してきた画像処理やAI、ディープラーニングの知見が活かせる可能性が高い点が魅力でした。自動運転制御は、非常に高度な技術が要求される壮大なテーマ。自分の技術を世界に通用するレベルまで高められるという期待もあり、日産自動車でのキャリアを選択しました。

別の人の別の言葉で聞いて、初めて理解できることもある

当初は失敗続きだった転職活動だが、後半に巻き返し、結局、大手自動車メーカー2社から内定を得られる大金星を挙げた。今回の転職成功の秘訣を、本人に改めて振り返っていただいた。

—— 今回の転職が上手くいったポイントを教えてください。

Iさん:人材紹介会社という客観的に意見を言ってくれるエージェントが、私のそばで一緒に転職活動を走り抜け、支えてくれたことが大きかったと思います。一人だと主観的になりがちで、面接に失敗した後の軌道修正も間違ったベクトルに進んでしまうリスクが高いでしょう。意見を交わしながら冷静に次の一手を一緒に考えるパートナーは、必要不可欠な存在であると、身を持って実感したのが今回の転職です。

—— 日頃から研修や勉強に熱心だったことも奏功したのでは?

Iさん:面接でも感じたことですが、今の企業は新しいことを勉強する力を持った人材を求めています。特に自動車業界は技術革新のスピードが非常に速く、キャッチアップしていかないと世界で競争していけないのが現実。その点で、新しい技術を積極的に吸収している私の活動が評価され、内定に向けて大きく前進する引き金になったことは間違いないと思います。

—— 最後に、転職活動に臨む方々にメッセージを。

Iさん:色々な人の意見に耳を傾けることを推奨したいです。言っている内容は同じでも、別の人の別の言葉で聞いて、初めて腑に落ちることはあります。私の場合、面接で相手のメリットにつながる答え方をするように、リーベルのコンサルタントに言われ続けても、当初は徹底することができなかった。それが、面接対策セミナーで「企業の求める経験と自分の経験が重なる部分をアピールするべき」という言葉に巡り合い、それまで言われてきたことがスッと理解できるようになったのです。「自分のやりたいことに主眼を置きすぎず、自分が持っている技術や経験を世の中にどう活かせるか」。そんな視点を大事に、転職活動に挑んでいただければと思います。

—— 最初のうちは自分本位で考える傾向は誰しもあります。その間違いにどこかの時点で気付き、軌道修正を図れるか否かが転職成功者の条件といえるでしょう。Iさんは、その成功の法則を見事に体現したわけです。貴重な経験を話していただき、ありがとうございました。

ライター プロフィール

高橋 学(たかはし・まなぶ)
1969年東京生まれ。幼少期は社会主義全盛のロシアで過ごす。中央大学商学部経営学科卒業後、1994年からフリーライターに。近年注力するジャンルは、ビジネス、キャリア、アート、消費トレンドなど。現在は日経トレンディや日経ビジネスムック、ダイヤモンドオンラインなどで執筆。
◇主な著書
『新版 結局「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『新版 やっぱり「仕組み」を作った人が勝っている』(光文社)(荒濱一氏との共著)
『「場回し」の技術』(光文社)など。
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