COLUMN
コラム:転職の技術
第652章
2014/05/30

キャリアシフトを考える

キャリアチェンジを考える際、必ずと言っていいほどネックになるのが年収です。

キャリアチェンジとは、これまで積み上げた経験をある程度犠牲にして、これまでとは全く違った仕事にチャレンジすることですが、中途採用は即戦力採用が基本のため、素人を採用するならそれなりの年収になります。

若いうちなら捨て身で全く違った世界に飛び込むのもありですが、結婚をしたり、子供が出来たり、家を購入したりすると、ことはそう簡単にはいきません。

では、その場合はキャリアチェンジは諦めないといけないのでしょうか。

そんなとき、私は、キャリアチェンジに固執せず、キャリアシフトを考えることをお勧めしています。

なりたい、したいことが具体的過ぎると八方塞がりになりますが、なぜそれをしたいのか、なぜそうなりたいかを自問すると、考えが抽象化されていきます。
そして、なぜ、なぜを何度か繰り返すと、具体的に思っていたことが手段の一つであり、他にも実現手段があるかも知れないと考える様になります。

そうなれば、自分の経験を軸にして、こんなことも可能ではないか、こんな手段でも自分がやりたいことを実現できるのではないかという、これまでとは違った視点で幅広に自分のキャリアが考えられるようになります。
そうしたプロセスを経て導き出したキャリアイメージは、これまでの経験も活かせるものになっていることから、『シフト』分くらいの年収ダウンはあったとしても、生活できない程のレベルにまで年収を下げなくてもよいことになります。

確かにキャリアチェンジは魅力的ですが、生活が成り立たずに挫折する人は少なくなく、やってみると意外に面白く無かったという話もよく耳にします。逆に、キャリアシフトは希望のど真ん中ではないものの、経験を活かした活躍ができますので、結果的に良かったという話も聞きます。

キャリアチェンジが難しいと感じたときは、それに固執せず、キャリアシフトも考えてみて下さい。

<田中 祐介>

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