私たちは一般的には、人材紹介とか転職エージェントと呼ばれています。
厚生労働省の許可を得た事業で、行政的には「有料職業紹介事業」と呼ばれています。有料と言っても転職者の方からお金を頂くのではなく、採用した企業から報酬を頂いております。
少なくともIT業界では、有名企業の中途採用のほとんどは採用広告ではなく、エージェントを利用しています。一般的には採用人数の70%は転職エージェント経由であり、多い企業では90%以上が転職エージェント経由の採用です。
中途採用で次に多いのが社員紹介です。最近は、採用内容を非公開、すなわち弊社のサイトでも公開しないで欲しいという依頼が多くなっています。
企業は求人広告でなく、なぜ転職エージェントを利用するのでしょうか。
それは、広告では優秀な人材の採用ができないという現実です。最終的に優秀な人材の採用を行うには、転職エージェント利用が最も合理的だからです。
企業から見た転職エージェント利用のメリットは、
- 企業が欲しいと思うある程度要件を満たした方だけが紹介されることにより応募者が限定され、不特定多数の応募者のスクリーニングコストが大幅に改善される。
- 転職エージェントは応募者と面談した後の応募であるため、書類だけでなく人物面でもスクリーニングされている。また、企業情報もある程度理解して応募しているために会社理解のズレが少ない。
- 応募書類の書き方も転職エージェントのコンサルタントよりアドバイスされるために、応募書類が一定以上の水準に保たれる。そのため、経験が過不足なく書かれているので書類選考の品質がある程度担保される。
- 採用情報が非公開でも採用できる。競合企業に知られたくない採用、社内でも秘密にしたい採用など。
転職者から見た転職エージェント利用のメリットは、
- 膨大な中途採用情報の中から自分の志向、経験に見合う案件のみを短時間に提供される。企業の求める人材像がより詳しく聞ける。
- 応募書類のアドバイスを受けられ、履歴書、職務経歴書の品質が向上する。企業から見てのチェックポイントの記述等職歴、自己PR等過不足なく書くことができる。
- 書類の品質向上と合わせ面接アドバイス等を受けることにより、面接の失敗が少なくなる。
- 転職市場を熟知しているコンサルタントからアドバイスを受けることにより、より客観的に長期キャリアプランを描くことができる。
今後益々、企業、転職者共に転職エージェントの活用が高まるものと思います。
<コンサルタント T.I>