COLUMN
コラム:転職の技術
第305章
2007/05/27

仕事の報酬とは何か

転職関係の広告で、年収が50万アップ、100万円アップというようなキャッチコピーを良く目にします。しかし、私の転職のサポート経験では年収アップを目的として転職する方はほんの一部です。殆どの方は年収アップ目的ではありません。

『仕事の報酬とは何か』、このテーマについて、非常に適切に書かれた本を読みました。大変共感しましたのでご紹介します。

書名:仕事の思想(なぜ我々は働くのか)
著者:田坂広志
発行:PHP研究所 PHP文庫
価格:533円

田坂氏は、仕事の報酬を下記のように解説しています。

仕事の報酬とは、まず見えてくるのが、

『仕事の報酬とは給料である』という世界。

その世界を超えた時に見えてくるのが、

『仕事の報酬は能力である』という世界。

少しずつ仕事のスキルやノウハウが身についてきて、仕事の能力が磨かれ、面白くなってくる。仕事の能力を磨いていくと、新しい世界が見えてくる。

その向こうに見えるのが、

『仕事の報酬は、仕事である』という世界。

その仕事にやりがいを感じられるようになり、やりたい仕事とやりがいのある仕事がひとつになっていく。仕事のスキルを身につけ、仕事の能力を磨き、面白く難しいチャレンジングな仕事に取り組んでいくと、次に見えるのが、

『仕事の報酬は、成長である』

上記のように仕事の報酬を説明しています。私は転職の目的はこのようなことを実現するための手段であると思っています。

終身雇用が崩壊し、実力主義と言われる時代には自分自身でしっかりとした考えを持つことが大切です。

『仕事の思想』と言う深みのある本ですが、読みやすい文章ですし、文庫本で手軽に購入できます。ご推薦します。

<コンサルタント T.I>

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