企業にはそれぞれの会社のカルチャーがあります。企業カルチャーはその会社の中で実際に働いてみないと分からない点も多いと思います。しかし、企業ごとに大きく異なるカルチャーが存在することを認識し、大企業、外資、ベンチャーとそれぞれある程度共通するカルチャーを理解して、転職先を選択することが重要です。特に、国内の大企業にいて初めての転職時はこれを注意する必要があります。
先日、大手電気メーカーに10年勤務し、有名なネット系ベンチャー企業に転職された方が転職相談に来られました。聞きますと、まだ転職して1ヶ月しか経っていません。初めての転職で、ベンチャー企業に転職したのですが、あまりに働き方、仕事の進め方が異なり、とてもついていけないと言うことでした。
これは、その方が転職先の社風に全く会わなかったと言う転職の失敗事例かと思います。これはその方の考え方が悪い訳でも、転職したベンチャー企業が悪い訳でもないと思います。要はその方の考えている働き方、価値観と、企業の考えが全く正反対の考え方であったと言うことです。
一般的に外資系はプロセスよりも成果を重視する傾向にあります。例えば、顕著な例が営業職です。国内系(特に大手)は売り上げ達成率に対する報酬への影響は非常に少ないのが普通です。一方外資系はインセンティブボーナスが非常に大きく年収の20%、30%、多いところでは50%以上あります。また、ベンチャーは特に急成長した企業は各種ルールがなく、各種ルールに従って仕事を遂行するタイプの方にはストレスが溜まります。一方大企業に多い、内向き、社内向けの仕事がベンチャーには少なく、自由な喜びや達成感が大きく感じることができます。
数週間前の週刊誌アエラに楽天とヤフーの比較が掲載されました。この掲載記事の内容は私たちが入手している情報にかなり近いものでした。同じ六本木ヒルズに入って、どちらもネットベンチャーです。しかし、それでもその社風は大きく異なります。
企業規模や歴史、資本の違いがあればカルチャーも異なります。はじめての転職の時は是非、しっかりと慎重に自分の進む道のカルチャーを理解して失敗のない転職をしましょう。
<コンサルタント TI>