昨年はアンダーセンがKPMGに吸収され社名がベリングポイントになったり、プライスウォーターハウスクーパースのコンサル部門がIBMに売却されたりとコンサルティングファームの再編が大きく行われた年でした。
コンサルティングファームと言うと、コンサルタントを目指す方にとっては目標とする会社ですが、一般の事業会社とは随分と異なる部分があります。今日はそんなお話です。
コンサルティングファームには一般の会社にあるような組織(部門)の長としてのポストのマネージャや部長と言ったものはありません。例えば、コンサルティングファームの方の名刺には組織や部門が全くなく、『コンサルタント』としか書いていないことが多くあります。基本的に仕事はプロジェクト単位で行われます。プロジェクト毎にメンバーが集められます。
コンサルティングファームのキャリアパスは、大きな分類ではアナリスト、コンサルタント、マネージャ、パートナーの順で昇格していきます(この間に、実際はシニアアナリストやシニアマネージャのようなポジションもあります)。
その業務分担は、アナリスト、コンサルタントはある部分の業務(当然コンサルタントはアナリストより広い範囲)を担当する事になりますが、マネージャはプロジェクト全体をまとめる責任者です。コンサルタントが出してきたバラバラな結果を、ストーリーをもってまとめるのがマネージャの仕事になります。またマネージャはプロジェクト進行状況や予算まで管理をします。
パートナーとは共同経営者であり、パートナーはプロジェクトを受注してくるのが仕事になり、ある意味で営業が主な業務となります。
仕事の進め方も違います。プロジェクトのメンバーになると通常はその顧客に常駐して業務を遂行します。そして終ればまた自社に戻り、次のプロジェクトが始まればそちらに常駐、という事を繰り返します。よって自分の会社には自分固有の机というものがないのが普通で、共有の机をある期間自分の机として使います。
最後になりますが、コンサルティングファームでの仕事は大変厳しい業界ですが、年収も大変高い業界です。
<コンサルタント TI>