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第1080章
2022/07/15

自分軸と他人軸のバランスと、軸の決め方

情報や選択肢が多いのは良いことではありますが、転職における企業選択において、選択肢が多い中から「自分にとって何が正しい選択なのか」を選ぶことは時に難しい場合があります。その時によく言われるのは軸を持つということ。そして「軸を持つ」ということは「自分を持つ」ということ。自分の軸や決断に自信が持てない時、自分とどう向き合うのか、情報や選択肢が多い今だからこその悩みですね。

自分軸と他人軸のバランスを考える

まず、軸でよく言われるのは自分軸と他人軸です。自分軸はその名の通り「自分はどうしたいのか」を優先して考えることで、自分以外の意見や価値観には左右されず、自分らしい選択をしていくことです。

例えば、転職活動で企業を選択する時に、「自分はキャリアをどうしていきたいのか」を先に考え、次にそれが実現できるベストな企業はどこかを考えていく人が自分軸で考えていく例です。一方の他人軸の場合は、他人の価値観や評価、企業のネームバリューやランキングサイトの情報など、他人の意見や価値観を優先して企業選択をしていくことです。

私の場合、自分軸が8割、他人軸が2割くらいのバランスで物事を選択している気がします。自分軸の割合が多いため、最終的な結論は自分軸で判断することになりますが、他人の意見や価値観、時代の流れなどを全く考慮しない選択は時としてリスクもあると考え、他人軸も2割程度は判断時に参考にする様にしています。自分軸と他人軸の話になると、「自分軸の方が良い」という意見が多い印象がありますが、自分軸と他人軸のどちらか一方だけを選ぶというだけではなく、あなたの中で軸のバランスを考えてみると良いと思います。

軸のバランスの決め方は「責任は誰が持つのか」

自分軸と他人軸のバランスを考える際には、「選択後の責任は誰が持つのか」ということを考えてみると良いと思います。私が他人軸の割合を2割の参考程度だけにして、最終判断は自分軸の割合が多いのは、「他人は選択後の責任を持ってくれない」と考えているためです。

「こっちが良いよ」という他人の意見や価値観で選択した時に、その選択後の責任を、その他人が持つのであれば他人の意見で選択するのもありかもしれませんが、選択後までの責任を持つ人はなかなか居ないのではと思います。家族であってもなかなか難しいです。特に、転職という人生が決まる大きな選択となると責任は重要です。

つまり、重要な責任を自分で持つとなると、自分軸で論理的に決めることが大切となり、仮にその選択で将来挫折があったとしても、自分軸で論理的に決めたのであれば責任は自分にありますので後悔も少なくすみます。大きな選択であればあるほど自分の責任での判断が必要になると思いますので、軸のバランスを決める時は、最終的な責任は誰が持つのかということを考えて、自分軸と他人軸のバランスを考えていくと良いと思います。

自分軸は変化しても良い

自分軸というと一貫して変わらないイメージもありますが、自分軸は、年齢や環境に応じて変化をしても良いと私は考えています。例えば、20代はキャリアアップを優先して忙しさを求めてきたが、30代で家族ができて価値観が変化してワークライフバランスを優先するという様な変化は起きます。この場合、同じ人の自分軸でも、20代の自分軸と30代の自分軸では異なり変化しています。自分軸にはこの様な柔軟性も大切です。

自分の今のキャリアは自分らしいキャリアなのか、自分が送りたい人生を今送れているのかなど、少しモヤモヤしているとしたら、これまでの選択は自分軸だったのか他人軸だったのかの観点で振り返ってみても良いと思います。

筆者 南條 充
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