COLUMN
コラム:転職の技術
  1. IT転職リーベル ホーム
  2. コラム:転職の技術
  3. 偶発を生かすキャリア論(その2)
第194章
2005/02/21

偶発を生かすキャリア論(その2)

 先日は偶然に起こるチャンスを生かしていくことが必要と書きました。今日はそれがなぜ必要かを説明します。

それは、会社、仕事の10年先は予測しがたいということです。例えばインターネットの世界では、10年前の1995年はマイクロソフトの『Internet Explorer』と『Yahoo!』が登場した年です。楽天の設立は1997年です。この10年でネットの社会大きな変化をしました。この変化を予測して設立された会社は無数にあり、そしてその大多数の会社は消え去り、一部の会社は大きな企業へと変身を遂げたのです。

3年先はある程度の範囲で予測できるでしょう。しかし、5年、10年先はどのように変化するか正確に予測することは極めて困難です。

例えば、私自身、機械屋として大手電気メーカに入社し、その後まもなく希望でソフトへとシフトし最終的にはエンジニアから商品企画、事業企画へと部門・仕事が変わっていきました。当然求められる能力はエンジニアとまったく異なります。エンジニアの時代は所属している事業部門が無くなるという事、すなわち事業撤退を2度経験しています。その1つは、米国でのシェアNo.1をとりながらあっという間に撤退まで追い込まれました。事業撤退ということは、当然その多くの社員は別の部門に配転となります。問題はその事業撤退後、個人がどのように生きていけるかということです。

大変乱暴ですが、その後2つのタイプに分けられます。1つは、その部門では非常に能力を発揮し評価されていても、その仕事が無くなった瞬間次の部門では能力が発揮できない人。もう1つのタイプは、道は異なっても新しい部門で、さらに生き生きとして働き能力も最大に発揮していける人です。

上記の例は事業撤退という例で書きましたが、そのような事でなくとも、企業は生き残りと成長を求めて変化します。そして技術も変化します。その変化の対応能力が重要です。

<コンサルタント TI>

注目のキーワード: