COLUMN
コラム:転職の技術
第169章
2004/08/09

転職回数のベストは

 転職をしないで済むならそれが最も良い事です。転職はあくまでも、自分のやりたい仕事を得るため、スキルを上げるため、年収を上げるため等の目的を達成するための手段です。現在の会社でそれが達成されるのならそれが最も幸せな事と思います。

しかし、新卒で企業を決めるときには、その業界なり企業の情報は十分に取得できているとは限りません。むしろ、情報があったとしても、それがどのようなことを意味するのか、洞察力と知識がないために総合的な評価判断ができずに入社し、数年後に初めて自分の会社の方向性や自分の仕事について理解できることが多いと思います。

最初の転職は、自分の属している業界や仕事、将来動向、自分の志向性がある程度把握できた時に初めて転職すべきと考えています。できるなら、それは入社3~4年後くらいが良いでしょう。また7年後でもよいでしょう。しっかり見定めて長期戦略で転職活動を開始すべきです。一般的には最初の転職は30歳前が良いと思います。

ある外資系の人事担当は、33歳過ぎくらいで初めての転職者は採用が非常に厳しい、との話がありました。特に大企業の組織に埋没してしまった方は外資系の中規模以下の企業での活躍は難しいとの話です。2社くらいの経験者が未経験者より良いとの判断です。ある日本企業の有名ベンチャー企業でも同じような話がありました。

大企業にいる方は要注意です。また、ある会社の調査によると転職回数は2~3回くらいの方が最もスキルが高いとの情報もあります。これは複数の企業を経験する事により、その方の視野、経験幅が広くなり、スキル向上が計られたと判断されます。

以上を総合的にみますと、最初の転職は30歳前に、そして生涯で転職は3回くらいまで、と言う考えを頭に入れて計画的に転職を考えるのが良いと考えます。短期的視野で転職の繰り返しは避けたいものです。

<コンサルタント TI>

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