<年収を近視眼的に判断する>
4週連続で、キャリアプランニングで陥りやすい4つの落とし穴について事例を挙げてご紹介しています。今週は「年収を近視眼的に判断する」について。
年収は転職の最終判断時の重要事項ではあります。しかし、年収と言うものは1年、2年の近視眼的に判断すると間違ってしまう事があります。
Cさんは大学院を修了しある生保系会社の情報システム担当をする情報システム子会社D社に5年勤務の29才。収入は生保系と言う事では一般よりは高い収入を得ていた。しかし、情報システムの企画的な上流工程は親会社で行っているために担当する事ができない。それに長期的に見て自分のポジションも見えてこない。できれば自分はコンサルタントになりたいと思っていました。
そこで、転職活動をして希望する仕事ができるE社からオファーが出ました。しかし業務知識やポテンシャルは高い評価を得られたが、即戦力としては難しいので現職より50万円下がる年収提示となりました。結果的にはその会社を辞退しもう少し現在の会社へ留まる事にしました。
さて、Cさんの判断はどうでしょうか?私の目から見ると、50万円の年収ダウンを理由に辞退した事によって、逃がしたものは大きいと思います。実力をつける折角のチャンスと、即戦力でなくとも採用される旬の時期、この2つを逃がしてしまった事になります。そして大事にした年収さえも、5年後には逆転していたかもしれません。
年収は年令が上がるに従って差が大きくなってきます。若い時の年収差はまだまだ小さいと考えましょう。自分の5年後10年後の収入を考えて判断しましょう。
重要な事は何の為に転職するかです。今週面談を行った方は『収入は後でついて来る』と年収は気にしない事を明確にしておりました。
<コンサルタント TI>