2024年も早くも3ヶ月が過ぎて4月になろうとしています。今年は桜が過去10年で最も遅い開花の様ですが、来週からの春らしい暖かさに期待したいと思います。さて、日本企業の多くは4月が年度初めです。明治時代の会計法制定で国の会計年度が4月から3月に法制化されたことから、多くの企業が国に合わせて4月を年度初めにしている様で、実は海外だとイギリスも日本と同じ4月が年度初めだったりします。
新年度と中途採用
新卒入社の場合は年度初めに合わせて4月入社が一般的で、入社日を揃えることで一斉研修がしやすいなどのメリットがあります。一方で中途採用の場合は、年齢や経験がバラバラのために一斉研修にこだわる必要はなく、年度初めだからといって転職活動をした方が良い、しない方が良いということは特にございません。つまり、中途採用の場合は「この時期」というものはあまり無く「常にアクティブ」というのが実態です。
新年度と求人
新年度で少し影響を受けるのは募集求人です。冒頭で記載した通り、会計年度が年度の区切りですので、各企業の今年度の中途採用予算が4月~5月頃に確定してきます。そのため、企業によっては採用予算が確定するまで募集を中断したり、昨年度の求人を見直したりする場合があり、この場合は転職活動に影響してきます。ただ、昨今のIT業界は人材不足のために中断することなく中途採用を続けている企業が多いです。
新年度と採用ハードル
各企業の採用ハードルについては、実はタイミングで変化する場合があります。例えば、新年度のスタートと同時に先程の採用予算が決まっていき、採用目標数も同じく決まっていきます。「今年度は30人採用」と企業が目標を立てた場合、当然ですが新年度スタート時は採用数0人からスタートしていきます。
各企業は独自の採用ハードルを決めていて、このハードルが大きく変わることはあまりないのですが、昨今のIT業界の人材不足により、毎年採用目標を達成するのはどの企業も簡単ではない状況となっています。そのため、企業によっては「ちょっと経験が足りないけどポテンシャルで採用」というケースも出てくるのですが、このポテンシャル採用は、比較採用枠に余裕がある状況で起こることが多い印象です。
昨年も、年度中盤の10月頃に企業の人事と話すと、「年度前半でポテンシャル層も積極的に採用したため、年度の後半は即戦力に近い人を採用していきます」ということを言われました。つまり、同じ企業でも、年度前半の採用ハードルと、年度後半の採用ハードルが異なる場合があります。
この採用ハードルについて、決まった方程式があるわけではありませんしブラックボックスではあるのですが、各企業が新たに新年度の採用を開始する今のタイミングは採用枠に比較的余裕があるため、このタイミングで挑戦してみるというのも1つかなと思います。