COLUMN
コラム:転職の技術
  1. IT転職リーベル ホーム
  2. コラム:転職の技術
  3. 自己効力感を強めることが、転職活動成功への近道に
第1141章
2023/11/02

自己効力感を強めることが、転職活動成功への近道に

「自己効力感」という言葉をご存じでしょうか。これは転職活動においても、大事になってくる要素の一つです。自己効力感が低い人は、転職においても不安がいっぱいで、ネガティブな感情を抱えながら進めていくことになってしまいます。そうなると面接では自信が無さそうに見えてしまったり、本来は強みとしてアピールできるようなことも気づかず、せっかくのチャンスをつかみきれないことも起こり得ません。そうならないためにも、自己効力感を高く持った上で転職活動を進めていただくためにはどういう手段があるかをご紹介いたします。

自己効力感とは

そもそも自己効力感とは、「自分がある状況において必要な行動をうまく遂行できると自分の可能性を認知していること」です。これはいいかえると「ある行動を自分なら達成できるか、に対する自信」になります。これはよく聞く「自己肯定感」とは少し意味が違います。自己肯定感は自分に価値があると認められることができる感情のことなので、今の自分に対する自信です。

一方で自己効力感は、何か目標に対して達成できるかどうか、という未来の自分に対する自信になります。つまり自己効力を高く持つ人は、仕事に対しても成功するという確信があるため意欲的にいることができ、その成功に向かって努力をすることができます。逆に自己効力が低い人は、目標の達成イメージが湧かず、物事が思うように進められなくなってしまいます。

この自己効力感というのはバンデューラという学者が提唱しており、4つの要因によって育てられると述べています。

自己効力感を強める要因

①成功体験
これは最も自己効力感に影響があると言われています。実際に自分で成功体験を積み重ねることで「自分にもできた!」と思えるということです。

②代理経験(モデリング)
他者が達成、成功した経験を見ることで、自分もできるだろうという信念を湧きあがらせ自己効力感を高めることができます。

③言語的説得
周りの人から言語的に褒められることで、自分もできるのではないかという気になります。

④生理的情緒的効用
身体的なストレスがなく、リラックスしていると肯定的な感情になることができます。

これら4つの要因が自己効力感に影響を与えているとバンデューラは言っています。ではこれを転職活動に置き換えてみるとどうでしょうか。

転職活動における自己効力感の関連性

冒頭にも少しお話ししましたが、自己効力感が低いまま転職活動を進めることによって起きる可能性がある影響として、まず1つは「自信がないように見えてしまう」ことです。このことにより本来アピールできるはずだったご自身の強みを活かしきれないという可能性が出てきます。

ですが、ただ「自信を持っていきましょう!」と他人から言われただけでは、なかなか払しょくできないですよね。そうなると一番効果的な自己効力感の強め方は①成功体験を積み重ねるということです。具体的には、今までの経歴を振り返っていただき、その中で成功したことはどんなことがあるか思い返してみて下さい。成功体験の大小は関係ありません。プロジェクトが成功した、案件が獲得できた、マネジメントがうまくいったということでもいいですし、資格が取れた、未経験の言語を学べたなど、どんな小さなことであっても自分が行動を起こしたことによって成功したということを思い出してみてください。そうすることで、「今までこんな行動をして達成できてきたんだから、今回も大丈夫」という風に考えられることができます。これが自己効力感の高まりです。

もし、現時点であまり成功体験が無いなと思う方は、転職活動をする前にまずは簡単なものでもいいので資格取得をしてみるなど、小さな成功体験を積み重ねるということも良いかもしれません。自己効力感が低いまま転職活動をしてしまって、ネガティブなループに陥ってしまうよりは、しっかり対策をして、未来に対しての自信をしっかりと持った上で行動するほうが納得のいく転職活動をすることができると思います。

もう1つ、②代理経験(モデリング)というのも有効です。自分と同じような人が努力して成功している姿をみて、自分もそのようなことができるのだという信念を湧きあがらせることで自己効力感を高めることができます。身近な人の転職活動の経験を聞くことも良いですし、弊社のHPにある「転職成功者の声(https://www.liber.co.jp/success-interview/)」というインタビューを見ていただくことも有効です。自分もできそうだ、そのためにはこんな風に努力をしてみよう、と思えると自己効力感が高まった状態で臨むことができると思います。

このような手段を用いて自己効力感を高めることで、より自分に自信がつき、今まで見えていなかった自分の強みについても目を向けることもできます。そうすることで転職活動において重要な即戦力性における自己アピールができるようにもなってきます。普段なかなか目にしない自己効力感。転職活動や、それ以外でも何か達成したい目標がある方はこれを機に意識していただき、ぜひ成功に向けて励んでいただけますと幸いです。

※参考文献:国家資格キャリアコンサルタントの基礎理論

関連記事

注目のキーワード: