面接。それは転職においては避けては通れないものです。面接回数が1回であればラッキーパンチで入社できるかも知れませんが、普通は2回以上面接がありますので、なかなか1回のラッキーパンチだけでは内定を獲得することはできません。
面接力が得意な方なら良いのですが、面接で聞かれることというのは、普段は余り考えてないことや話さないことばかりですので、最初の頃は、面接で思うように話せなかったりします。慣れてきたらだんだんうまくいくようになりますが、慣れない状態で面接を受けて見送りになってしまった企業は、残念ながら縁がないことになってしまいます。
また、一次面接が慣れてきたと思っても、次に最終面接がなかなか通らない、という問題も発生します。最終面接は、それまでとはまた違った角度から質問をされますので、ここでもまた慣れが必要となってきます。
しかし、できれば慣れるまでの時間をそんなにかけずに、希望する企業から内定を獲得したいですよね。そこで今回は、早々に面接に慣れ、最終面接を突破するための早道をお伝えします。
慣れとは何か?
ここまで、早々に面接に慣れましょう、という話をしましたが、そもそも面接に慣れるとはどういう状態のことを指すのでしょうか。
それは、実戦の中で学習し、どのような回答が良くて、どのような回答が悪いのかが分かる状態になることだと思います。つまり、早期に面接に慣れるためには、学習効果の高い進め方をする必要があるということです。
以下、本番面接前に行うこと、本番面接を受けた後に行うこと、最終面接前に行うことの3つに話を分け、早期に面接に慣れ、内定を獲得するための取り組み方を書いていきます。
シミュレーションして面接に臨め!
時々、ありのままを見て欲しいから面接の準備を敢えてしません、という方がおられます。それはそれで一つの考え方ではありますが、普段の業務で打ち合わせに何も準備せずに臨むことは、よっぽど慣れていなければしないですよね。それと同じく、やっぱり面接にはきちんと準備をして臨むのが良いと思います。
本番面接の前に行う最も効果的なシミュレーションとしては、面接官の気持ちになって、自分が提出した応募書類を見ることです。これは私自身が就職活動や転職活動で行っていた方法もありまして、非常に高い効果を発揮します。
面接は自分を企業アピールする場なので、何をどう語ろうかな、というのを考えるわけですが、余りに自分の話したいことばかり考えていると、面接官の質問を受けたとき、面接官が聞きたいことに答えず、自分の言いたいことばかりを答えてしまい、質問に対する的確な回答ができないという理由でお見送りになってしまいます。
せっかくいい経験をしているのに、それがきちんと相手に伝わらないほどもったいないことはありません。そのため、まずは面接官の気持ちになって、自分が面接官だったらこの職務経歴書や履歴書を見て何を知りたいと思うか?を考えて、質疑応答のシミュレーションをしていただければと思います。そうすることで、面接で面接官からいろいろな質問を受けても、あ、こういうことを知りたくて聞いているんだろうな、ということが分かり、的確な回答をすることができます。これにより、面接の通過確率を高めることができます。
振り返りで面接力を高めよ!
面接が終わったあとは、まずは「あー終わった!」とほっとします。そして、一息ついたあと、あれはうまく言えたかな、とか、この言い方は失敗したな、といったことが自然に頭に浮かんできます。
面接の結果については合否の連絡を待つしかないのですが、待っている間にやっておいて欲しいことがあります。それは、面接の振り返りです。感触がよくても落ちることはありますし、ダメだったなと思っても通過していることもあります。大事なことは、面接を受けての感触ではなく、どういう受け答えをし、それがどうだったのかを客観的に判断することです。
そのため、面接での質疑応答を、完璧ではなくてもいいのでできるだけ思い出し、文章に書き起こしてください。
そして、書き起こして面接官の質問と自分の回答を客観的にレビューできる状態にしたら、面接官の気持ちになって書き起こした質問を読み、面接官の気持ちになって書き起こした回答を読みます。そうすると、自分の出した回答が面接官の質問の意図や期待に沿ったものになっているかどうかが判断できます。
そして、良い回答だと思ったものは、次回の面接でも同じことを答えれば良く、いまいちな回答だと思ったものは、回答の仕方を工夫してもっと良い回答をすればよいです。
振り返りは非常に時間がかかりますが、確実に効果が出ます。一回だけでも高い効果が出ますが、これを繰り返すことで、どんどん面接力を高めていくことができます。
面接を毎日入れたり連日で入れたりしてしまうと、振り返りの時間が取れなくなってしまいますので、面接日程を調整するときは、振り返りの時間を確保できるようにしておくことをお勧めします。
最終面接を突破せよ!
一つ一つの面接をきちんと振り返り、4〜5回の面接を経ることで、最終面接を受けるころには面接に慣れたといえる状態を作り出すことができます。面接力が格段にUPしていますので、面接を受け始めた当初に比べ、面接の合格率はかなり高まっています。
ただ、最終面接は、それまでとはまた違った観点での質問をしてきます。そのため、最終面接前には、最終面接を意識したシミュレーションを改めて行う必要があります。
とはいえ、それまでと全然違う準備をする必要があるかといえば、そうではありません。最終面接で聞かれることは、多かれ少なかれそれまでの面接でも聞かれています。それらの質疑応答のうち、最終面接官が気にしそうなところをピックアップして、より質疑応答の精度を高めていけばよいです。
最終面接より前の面接で出てくる現場のマネージャーも、最終面接に出てくる人事・部門長・役員も、共通して聞きたいことはもちろんあります。ただ、最終面接に出てくる方々は、より定着性や将来性に着目して面接をしてきます。現場はぶっちゃけ、入社してから仕事をしてくれれば良いので、定着性や将来性に関する質問への回答には比較的ライトな反応を示したりします。
しかし、最終面接官はそれらを最重視しますので、それまでの面接で余り突っ込まれなかった定着性や将来性に関連する質問への回答に対して鋭く深堀してくる可能性が高いです。
そのため、面接官の気持ちになってシミュレーションをする、というのは変わらないのですが、採用責任者になったつもりで質疑応答のシミュレーションをする、というのが最終面接前に行うべきこととなります。
面接力は必ず上がる!
面接で話したことなんて覚えてないよ!だから振り返りなんてできないよ!という声が聞こえてきそうです。それもごもっともです。面接は緊張してしまうものですので、答えるのに必死で、質疑応答を覚える余裕がないのは理解できます。
そういう方は、何かしらの手段で記録をするようにしてみてください。手元に紙を置いてメモをしてもいいですし、会話をしながらタイピングができるならそれでもいいでしょう。他にも、今の時代、便利な文明の利器がたくさんあります。何らかの手段を使って記録を残すことができれば、それをもとに振り返りができます。
振り返りをすれば確実に面接力は上がっていきますので、もし面接がなかなかうまくいかなくても、あきらめずに粘り強く、面接の振り返りを繰り返して面接力を上げていってください。
そして、振り返りが大事なことは分かるけれども難しいな、そもそも回答の是非なんて判断できないよ、という方はぜひ私どもにご相談ください。私どもは企業様と日々打ち合わせをするなかで合否の判断基準を理解するようにしています。また、たくさんの転職希望の方々をサポートしてきてもいますので、過去の事例をもとに回答の是非を判断することができます。
早期に選考に慣れ、最終面接を突破できるようにサポートをさせて頂きますので、面接が不安、自信がない、という方はぜひお声掛けいただければと思います。