つまらない仕事をどのように捉えるかが成長のキー
いろいろな方と面談をしていると、同じ様な仕事内容を同じ程度経験してきた方でも、人によってずいぶん成長度合いが違うなあと思うことがあります。
職務経歴書に書かれた仕事内容を見て、「単調でつまらなさそうな仕事だな…」と思うものについて感想を聞いてみると、だいたいどの人からも「確かにつまらない仕事なんです」という回答が返ってきます。
そこまではみな同じなのですが、「でもね、この仕事は自分の糧になるんですよ」という人と「だから、学ぶことが無くてつまんないんです」という人では、感じられる雰囲気に大きな差を感じます。
どんな仕事でも、いつ何の役に立つかわからない
そういう私も、「こんな仕事はなんの役にも立たないからやりたくないなあ」と思ったことが多々あります。ただ、あとになって振り返ると、何かの役に立っているなと思うことも結構あります。
例えば、設計書の誤字脱字チェックやフォーマットチェックなどはその典型で、何百枚もある設計書を延々と読み、延々と朱入れをし続ける地味で退屈な作業であり、これは自分の人生にとって無駄なのでは?と何度も思いました。
ただ、いまになってみると、この時に正確性を担保するという習慣が身につき、例えば契約書の作成であったり、企業に提出する職務経歴書や履歴書のレビューなどの場面で生かされているなと感じています。
また、私は過去にアプリケーションの死活監視やデータのバックアップといったシステム運用の経験もあるのですが、マニュアル通りにこなす単調な作業であり、これこそ本当に意味がないなあと思っていましたが、ITコンサルタント時代には運用設計の検討に役立ちましたし、いまでもご支援する方の経験を理解する時や、自社のシステムの運用をする際に役立っているなと実感しています。
成長力の高い人は、つまらない作業でも意味づけをしている
私はかつて「こんな仕事意味ねーよ!」と事あるごとに言っていたクチなので、そんなに偉そうなことは言えないのですが、いま振り返ると、同僚で成長力の高い人は、一見つまらない仕事であっても、何かしらの意味づけをして取り組んでいた様に思います。
また、この人材業界に来て、面談でお話しを伺うと、成長力が高いなと思われる人は、つまらない仕事にも意味を見出し、自分の糧にすることに長けています。忍耐力を鍛える仕事だ、とか、生産性向上のトレーニングだ、などの意味付けをし、意味がなさそうな作業であっても、意味を作り出して自ら意味のある作業に仕立て上げています。これがその人の持続的成長を促し、ひいては企業の選考になどにおいて「この人は成長出来る人だ」とか「ポテンシャルが高い」といった評価に繋がっています。
目の前の業務を価値あるものに出来るか、無価値なものにしてしまうかは自分次第です。いまの業務が仮につまらないと思うものでも、何かできることはないか、工夫をすれば価値あるものになるのではないか、などを考えてみてください。そうすることで自己成長を加速させることが出来ますし、ひいては、いざ転職をしたいと思った時にアピールすることが出来る様になりますので。